vol.896 CCPの頻度監視と連続監視-4.どのように連続監視に持っていくか

投稿日: 2017/06/30 2:10:24

そこで、連続監視に持っていけるかどうか、あるいは持っていくのにどうしたら良いか、まずは現在の状態を見てみる。ISO22000では「8.2 管理手段の組み合わせの妥当性確認」になる。

まずは今まで行ってきている状態をモニタリングしてみる。

投入食材は、大きさ、形、投入直前の中心温度。

調理の状態は、温度とスピード。

そして、今まで行ってきたCCP、30分毎の中心温度測定。

これを1ヶ月ほどモニタリングすると、どの程度安定しているのかが判る。

結果的に問題無く、安定して出来ていれば、連続監視のCCPに持って行くことが出来る。但し、調理最初と途中での温度測定はランダムでもやったほうが良い。

このモニタリングで、不安定になっていれば、どこが不安定なのかはっきりするので、そこを改善して連続監視にすることも出来る。

例えば投入時の食材の中心温度が不安定なら、解凍方法を改善する。

しかし、食材のピースの安定性は輸入食材で、改善が出来ない、あるいは出来るまでかなりの時間がかかるといったことになれば、従来のままの頻度監視で続けるしか無い。この場合でも、調理状態が詳細に明らかになるので、より安全な管理に改善する元とすることが出来る。

また、不安定な場合でも、最低のレベルに合わせて、それで安全性を確保できるなら連続監視にすることが出来る。

例えば、食材の最大の大きさと投入直前が最低温度の状態で、調理後の安全を確保できるスピードと調理温度にすればいい。しかしこの場合、オーバークックで品質レベルが下がってしまう問題が出てくることもある。

季節によって調理温度を変えるなど、調整が必要な製造も多いが、これだと連続監視に出来ない。