vol.744 ヒスタミン・緩慢冷却・委託-1 緩慢冷却での事故

投稿日: 2014/05/18 23:28:39

ヒスタミン・緩慢冷却・委託1310

ヒスタミンで回収

ツナ缶詰めでヒスタミンが基準値を超えた為の大規模な回収が二度立て続けに起った。

そのうちの一件は「冷蔵庫での一時保管の際、多く入れ過ぎた為、庫内温度にムラが出来、カツオのアミノ酸がヒスタミンに変化した為とみられる」ということだ。

ヒスタミンは赤身魚とその加工品に多く含まれているが、ワインやチーズなどでもある。20~25℃以上の不適切な温度で保存すると産生するが、5~10℃でも生成されるという。外観でわからず、悪臭がしないし、加熱によっても分解されない。喫食後1時間ほどでじん麻疹などのアレルギー状になり、数時間から10時間ほどで回復する。

緩慢冷却での事故

数年前だが、給食の煮込み料理で、一晩の冷蔵保存の際、平たいバットに入れるマニュアルを知らない新人が、寸胴のまま、それもいつもより多い量の煮込みをそのまま冷蔵庫に入れてしまい、この場合は芽胞菌による食中毒になってしまった。

ツナ缶とこの煮込みによる問題は、緩慢冷却で発生している。

別の例で、やはり給食関連だが、加熱料理後の急速冷却に真空冷却機を使っている工場では、ピーク時にはかなりのロットがこの真空冷却機の前に並んでしまう。せっかくいい機械があっても、多量によるボトルネックで不安定な製造になってしまっている。