投稿日: 2019/02/14 23:14:52
マグネットは通すだけで、開けて金属が付着しているかどうかを点検する。ある食肉加工品工場のソーセージ工程でマグネットを設置していて、金属が付着していた場合、どんなのがあるのか聞いたところ、ステプラーの針のようなものが付着していたことがあったそうだ。ステプラーの針とすれば、この工場内では事務も含めて使っていないので、原材料由来ということになる。サプライヤーに連絡して調査と対応を依頼した。
さて、こういったマグネットはCCPになるかどうか、迷うところだ。
ISO22000におけるCCPの管理内容は、
ハザード:金属の混入による怪我
管理手段:マグネットの設置
許容限界:金属異物がないこと
モニタリング手順:マグネットを通す
是正処置:これについては、製造中はわからないので、終了して金属が入っていた場合に原因追跡になる
責任及び権限:組織による
モニタリングの記録:これは、設置しているかどうかになるが、設置していないと食材が流れないので、記録は不要になる
そして、校正、精度確認は、磁気の単位であるガウスになるが、これはメーカーに戻して測定してもらうことになる。普段は不要だ。
こういった管理手段だが、マグネットをCCPにしているところもあれば、単なるPRPにしているところもある。どちらも間違いではない。組織の考え方で決めればいい。
複数のマグネットがある場合
形状やメーカーが違うマグネットを直列に連続して設置している場合、CCPにするならその2つを一緒にして一つのCCPにする。ただし、最終製品にできるだけ近い場所に設置する。
しかし、違う工程、例えば下処理が終わったあとと、パッケージ直前の二箇所に設置している場合、ISO22000の要求事項である「複数の同じ管理手段がある場合、あとの方をCCPにする」のとおり、パッケージ直前の方をCCPにする。