欧米の食品業界における今までの使用洗剤の実態と、現在の天然系洗剤がどこで使われているのかを整理
1. なぜメインは化学洗剤 (強アルカリ・強酸)なのか?
• 焼き付き、重度の油脂汚れ、タンパク質汚れを短時間で化学分解するため、苛性ソーダ等の強アルカリ洗剤が不可欠とされている。
• 熱薬品洗浄(CIPライン等)の標準化: 配管内などを自動洗浄するCIP (Clean In Place) 設備は、最初から強アルカリ・強酸の使用を前提に設計されている。
• 低コスト(原液コスト): 苛性ソーダや塩素系は原料調達が容易で、原液コストが安価だ。
2. 天然系洗剤は「どこで」使われているのか?
「化学洗剤の弱点を補う用途」としてピンポイントかつ重要なポジションで使われている。
• ①金属・機械設備の保護 (腐食・焼き付き防止): 強アルカリ洗剤はステンレスの孔食やアルミ・銅の腐食、シール材(ゴム・樹脂)の劣化を引き起こす。「洗剤で機械が傷むのを防ぎたい」「設備寿命を延ばしたい」という現場で天然系(ナノコロイド等)が選ばれている。
• ②食品が触れるコンベア・充填機などの「安全最優先ライン」: 強アルカリや強力な合成洗剤は、万が一の「洗剤残り (すすぎ残し)」による食品への混入事故や風味への影響が懸念される。NSF認証などを取得している天然系洗剤は、残留リスクを最小化できるため採用されている。
• ③床・壁・天井・ダクトなどの「日常環境清掃」: 強力な化学洗剤を天井や壁に散布すると、作業者の目に入ったり呼吸器を痛めたりする職業病(労働安全衛生上の問題) につながる。作業者の安全性向上や、排水処理設備(ばっ気槽の微生物) への負荷低減の観点から切り替える工場が増えている。
3. 今後のトレンド (なぜ天然系への注目が高まっているのか)
現在は「すべて化学洗剤」から「ハイブリッド運用」への過渡期と言える。
• 一次洗浄(重度の油汚れ・熱処理ライン) = 従来の化学洗剤
• 二次洗浄・日常清掃・設備保全 = 天然系洗剤(スペースショット等)
という方法になってきている。
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