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1976年から食品施設の運営管理に関わり、84年からHACCPのコンサルをスタート。数多くの工場で安全確保、作業効率アップの支援します。
今週の写真:外した機械部品をザルに入れてまとめて泡洗浄。

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「週刊HACCP」1177号:結露問題を低コストで解決する-3 天井裏の結露対策

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これでとりあえずは解決したのだが、根本的な解決にはなっていない。と言うのは、この工場は全体にこの問題が発生していて、結露が溜まっている、あるいは落下しているのはこの場所だけではない。問題は天井裏の問題だ。

天井裏は外との温度差で、特に夏場は高湿状態になっていて、中の部分は結露どころかそれが元になってカビだらけの状態だった。

この天井裏の高湿度を解決するためには、断熱材を入れたり、空調の調整をしたり、といった工事も含めたかなりの費用が発生することになる。

しかしこの場合には、よりシンプルな方法をとった。この工場の屋根裏には仕切りがなく、端から端まで全て見通せるような状態になっていた。そこで屋根裏部分の片方に穴を開け、そこに排気ファンを設置した。そしてその反対側のほうに吸気のための穴を開け、虫が入らないようにメッシュの細かい防虫網を設置した。

この排気ファンを動かすと、天井裏側陰圧になり、当然反対側に開けた方から空気が入ってくる。そこで天井裏は、速度が遅いが風が抜けるような状態になり、湿気がそこに溜まらなくなった。

これによって天井裏の湿度がぐっと下がり、カビの問題と結露の問題も当然なくなった。

2カ所に設置した排気と吸気側の穴は、秋になったら湿度の問題はなくなるので、しっかりと閉じ、虫の対策も万全にした。

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