掲載日:2002/11/07 媒体:日本農業新聞 ページ:10 文字数:681
【静岡】HACCP(危害分析重要管理点)の考え方に基づき、静岡県が独自に規定する食品衛生管理制度、通称「ミニHACCP」を食品業界全体に導入させようという動きが始まっている。手続きや費用の負担を軽減することで、中小企業などへも衛生管理の意識を高めていく狙いだ。荒茶の大半を契約農家から仕入れる工場では、栽培指導を行うことで農薬の残留を防いでいる。
ミニHACCPは、同県のモデル事業として昨年度から始まった。昨年度は、総菜・菓子製造業など十四社が初めて認証を取得、茶工場も二社が導入した。
HACCPは厚生労働大臣が承認するのに対し、ミニHACCPは県食品衛生協会が承認する。製造過程を検証し、危険が発生しやすい「重要管理点(CCP)」を決めて、管理基準を設定していくなど、導入に向けた手順は通常のHACCPと同様。しかし、HACCPで施設面の大きな改善も要求される一般的な衛生管理については、基本的な三項目を重点的に管理するまでにとどめている。これにより、資本の少ない中小企業でも導入が可能となる。
ミニHACCPを導入した仕上げ茶工場の株式会社「山英」(掛川市)では、殺菌と金属混入防止を柱に衛生管理を行っている。荒茶仕入れから仕上げ茶出荷まで四項目のCCPを定めている。
工場のラインを自動化し、加熱処理にマイクロ波を用いて雑菌の混入を防いでいる。同社の仕入れる荒茶は、通常の十倍厳しい検査でも残留農薬が検出されないという。
同社の山〓英利社長は「ミニHACCP導入以降、従業員の衛生への意識が非常に高くなり、品質向上につながった」と導入の利点を述べた。
14食品を初承認−県と県食品衛生協会 独自導入の「ミニHACCP」制度で安全…
掲載日:2002/05/10 媒体:静岡新聞社 朝刊 ページ:22 文字数:781
14食品を初承認−県と県食品衛生協会 独自導入の「ミニHACCP」制度で安全性向上を図る
食品の安全性を高める衛生管理方式「HACCP(危害分析重要管理点)システム」の考え方を普及させるため、県と県食品衛生協会は独自に導入した「ミニHACCP」の承認制度でこのほど、県内十四業者が製造するわさび漬けやうなぎパック、食用茶など十四食品を初めて承認した。事業は十三―十五年度に実施する予定で、本年度も業者を募って衛生管理の改善を指導し、十五食品程度の承認を目指す。
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HACCPは完成品の検査に重点を置く従来の衛生管理方式と違い、製造工程ごとに食品の安全性への危害を防ぐ手法。厚生労働省のHACCP承認制度では、県内でも既に二十施設が承認されているが、対象食品は乳・乳製品など六食品に限られる上、大掛かりな施設改善が必要な場合もあり、中小業者が承認を得るのは難しいのが実情。
そこでミニHACCPでは、厚労省の承認対象以外の食品の製造業者が、同協会の地域食品衛生管理向上指導員の指示に従ってHACCPの考え方に基づく衛生管理方式を導入した場合、その食品を承認することにした。承認期間は一年間。
ミニHACCP導入は、県と同協会が十―十二年に実施したHACCP普及のモデル事業がきっかけ。事業の指定を受けて衛生管理の改善に取り組んだ業者から「新手法を取り入れた証がほしい」との希望が出たため、独自の承認制度を設けた。今回承認を受けた業者の一人は「今後、取引先などに承認を得たことを知らせたい」と営業面への効果を期待する。
本年度も六月末に業者への説明会を行って新たな衛生管理手法の導入と承認を望む業者を募り、七月から指導を始める。同協会は「HACCPの考え方を普及させることで、県内で製造される食品の安全性向上につなげたい」と話している。