検証とは、調べて証明する、調べて正確にする、ということだ。そのために、科学的な検査をすることになる。
調べて(検査)、安全に運営されていることを、確認する、証明する、ということである。
HACCPの運営にともなう検証は、基本的に4種類ある。
1.モノ(原材料、製品)の検証:汚染状態を細菌検査などで検査する。
2.運営の検証:施設、設備、機器の汚染状態などを、落下菌、落下菌、浮遊菌などの細菌検査する。あるいは、ATPで汚染状態の検査をする。
3.HACCP計画の検証:構築したHACCPが正しいか、改善すべき点が無いかなどを、例えば年に1回再検討する。
4.クレーム、回収の原因追跡と改善。頻度はその都度。
このうち、科学的な自主検査は、1.2.の2つになる。
1. モノ(原材料、製品)の検証
対象の原材料と製品を決め、頻度も決めて、検査をし、原材料と製品が、安全基準を満たしているかどうかを検証する。
ある食肉加工工場では、毎週火曜日に原料検査をしている。毎週火曜日に入荷させるハム、ソーセージ用の豚肉原材料の、ロース、モモ、正肉からサンプルをとり出して、一般細菌数、大腸菌群、サルモネラ、黄色葡萄球菌について、工場内で検査をする。また、製品検査は毎週水曜日で、この日に出荷させる全てのアイテムについて、工場内検査をする。
工場内検査は、専門担当者が行なっているのだが、その検査が正しいかどうかを検証する必要もある。そのために、毎月ランダムに選んだ製品についての検査を、外部の検査機関に出している。
この対象になる製品は同時に社内検査もするようになっている。外部検査と内部検査の内容は全く同じになっているので、外部検査の報告が来たら、内部検査の結果と照らし合わせる。その結果、ほとんど同じデータならば、内部の検査が正しいということを検証できるわけだ。
このように、コストの安い内部検査を、毎日とか毎週行ない、それを毎月とか四半期に1回、コストは高いが、内部検証の正しさを検証をするために、外部検査を行うのである。検査頻度と、コストのバランスをとるわけである。
2. 運営の検証
運営の検証では、正しく運営がされているかがまずある。清掃はスケジュール通りされているか。機器の洗浄は正しくマニュアル通り行われているか。室温や冷蔵庫の温度チェックはちゃんと見てやっているか。というものである。
これら、基本的に正しく行われているかを検証したうえで、では、施設設備機器類の清浄度は、基準以下になっているかを、対象と頻度を決めて、科学的に検査をすることになる。
ある総菜工場ではATPを使って、第1週の月曜日に、ミキサーやスライサー、あるいはナイフなど機器類の検査をしている。
第2週の月曜日には、壁、床、倉庫、サニタリールーム、コンベアーベルトなどの施設面を重点的に検査。
第3週は、従事者の手の検査をするのだが、これは曜日を決めずに、いきなり実施している。
というのは、曜日を決めて手の検査をすると、その日だけしっかり洗うという習慣になりかねないからだ。
何曜日に手の検査になるか分からなければ、いつも手を良く洗うようになるからだ。また、月曜日に手の検査をしたとき、週に1度のはずなのに、木曜日にもう1度やる、ということも時々行なっている。
パン工場の製品等の製品検査例
検査内容 実施頻度 担当者 作業内容 記録文書
最終製品検査
全アイテム 月1回
第1週の金曜日 検査室 サンプルより一般細菌数、大腸菌群、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、O157
耐熱性菌数 細菌検査成績書
原料検査
2種類 月1回
第2週の金曜日 検査室 小麦粉の一般細菌、真菌検査、大腸菌群、耐熱性菌数 細菌検査成績書
拭取り検査 月1回 検査室 包装ラインの一般細菌数、大腸菌群、真菌検査 細菌検査成績書
落下菌検査
6月・7月
8月 検査室 包装ラインの一般細菌数、大腸菌群、真菌検査 細菌検査成績書