ゾーニングの基本

2013/05/01 22:41 に 加藤光夫 が投稿

費用を余りかけないで行う改築、修理の考え方

交差汚染は、段ボールに付いているゴミや虫が、食品に入らないように、開梱してから、食材だけを下処理室に持ち込む。あるいは、その次の段階で、洗浄カットの下処理を完全に終わってから、調理室に持ち込む。といったことで、きわめて基本的なことだ。
例えばポテトサラダの製造で、ポテトをボイルしたあと、皮をむいて、カットをする、という工程を考えてみよう。
ひとつの作業台で、ポテトの皮むきと、そのあとのカットの作業をしていると、むいた皮がカットしたポテトに入る可能性が高くなり、結果的にクレームになる。
そこで、最低レベルでゾーニングするなら、このひとつの作業台の真ん中に仕切り板を置くだけでいい。片方で皮むきをして、むいたのを仕切り板の向こうに渡せばいい。
大きなテーブルだったら、仕切り板の中央に窓を開けて、そこから送り込むようにすればいい。たったこれだけでゾーニングが出来、危険が激減する。


規模が大きくなって来たら作業者が増えてくるので、作業台を二カ所に分ければいい。更に、間をビニールカーテンやパーティションで仕切ればいい。もっと大きくなったら、別々の部屋でやればいい。
あまり難しく考えないで、その規模と実情に合わせて工夫すればいい。そうすれば、あまり費用をかけないで、効果的なゾーニングをすることが出来る。この考え方で、食品工場の改築を考えていってみよう。

ゾーニングと導線の修理と対策

まず最初に行うことは、工場内のゾーニングと導線がどうなっているか、図面を起こしてチェックしてみることだ。製造工程は、入荷保管と開梱→下処理→調理冷却→箱詰め→製品保管と出庫、というのが一般的だ。そしてゾーニングはそれぞれの工程での清潔レベルによって分けられるが、3段階、あるいは2段階になる。
今まで3段階で分けるのが一般的だった。それは、最初に最低レベルの「一般ゾーン」(汚染ゾーン)→清潔レベルがひとつ上がって「準清潔ゾーン」→最高レベルの「清潔ゾーン」→清潔ゾーンでインナーパックまで行えば中の食品は安全になるので、そのあと清潔レベルはひとつ落ちて「準清潔ゾーン」に入って、段ボールなりサンテナーに入れる→最終の保管と出庫の「一般ゾーン」ということになる。
小型の工場では、小さな工場内を3つのレベルに分けると作業がしにくくなったり、狭いため意味が無くなる等になるなら、2段階にする考え方もある。EU向けの魚加工工場も2段階の考え方がある。「一般ゾーン」と「清潔ゾーン」の二つになる。ある程度の規模があれば3段階にした方が中央の清潔ゾーンへの虫の侵入対策が強固になる。


工場内のゾーニングがどうなっているかわかりにくい場合、加工の最終の組み立てあるいは調理段階からインナーパックするまでの所が「清潔ゾーン」なので、そこがどこか、まず見てみる。そして、その前後が、準清潔ゾーン、2段階で行うならば一般ゾーンになる。

清潔ゾーンが二カ所に分散していたり、清潔ゾーンの中に汚染される部分がある等、問題点がいろいろ出てくることが多い。それを工夫で直していくのだ。

著作:株式会社 フーズデザイン 加藤光夫

Comments