中国製餃子問題で自社のハザード分析をする

2013/04/10 21:05 に 松本リサ が投稿
中国製の餃子への殺虫剤混入事件の原因がまだ明らかになっていないが、こういった事故が、自社工場でも起こるかどうか、その可能性に付いて考察してみることは必要ではないだろうか。
故意に入れていたら犯罪だが、製造工程で入る可能性が無いだろうか、自社工場でだ。

殺虫剤や洗浄剤が製造ラインの横に置いてあり、それを使ったり、間違えてひっくり返して食品を汚染したりする可能性は考えられる。実際、製造ラインの横にこれらのものが置いてあるのは時々目にする。
虫が飛んでいるのを見つけて、側に置いてあった殺虫スプレーで夢中で追い回し、食品を汚染するかもしれない。洗剤を手で引っ掛けてミキサーの中に一部入ってしまったが、言うとしかられるか首になるかもしれないので黙っていたら、どうなるか。

自社以外での事故事例が、自社工場でも起きないかと考えることは、ハザード分析(危害分析)になる。

HACCPの基本は「予防」だ。

以前、ヨーロッパの小学校だか幼稚園で、カン入りのコーラを飲んだ子供たちが集団食中毒症状になった。
しかし、コーラの成分を調べたが、何の問題も無かった。
問題は、コーラを置いてある棚だった。
缶飲料を倉庫などに保管する時、埃がたまるということで、飲み口側を下にして置く人が居る。 これはこれでいいのだが、問題は、その置く場所が清潔かどうか、である。
このヨーロッパでの問題は、カンを置く棚に問題があった。
殺虫剤が付いていたのだ。 殺虫剤を撒いたため、棚の表面に殺虫剤が付着していて、その上に、飲み口側を下にして、コーラ缶を数十本置いたのだ。
殺虫剤を撒いた人はそんなことは考えていなかったのだろう。カンを置いた人は、まさか殺虫剤で棚が汚染されているとは思わない。
そして、殺虫剤が飲み口に付着したコーラ缶を子供たちが飲み、食中毒症状になってしまった訳だ。子供はわずかな化学物質でも反応する。

どこでもこういった事故が起こる可能性がある。

倉庫内の殺虫だけを考えても、飲料だけではなく、包装材、フィルムなどのシートといった、食品に直接あるいは間接的にでも接触するものがあるところ、あるいは洗浄したあと、使用前の食品を入れるバット、コンテナ。 殺虫剤だけではない。食品専用ではない機械油、洗浄剤なども、置き場所、扱い方を間違えると、食品を汚染することになる。
実際、洗剤などの化学物質が食品飲料に入ってしまった事故は多い。
このハザード分析のポイントは、 食品に接触するもの、あるいは可能性のあるものに危険は無いか、だ。
接触する可能性のあるものは、個体(殺鼠剤、殺虫剤など)、粘体(クリーム、機械から漏れ出すオイル、グリースなど)、液体(殺虫剤、殺鼠剤、洗浄剤、殺菌剤など)、粉体(添加物、破れかけた袋内のもの、殺虫殺鼠剤など)、気体(蒸気、エアコンからの空気、空調機内の問題など)、スプレー(殺虫、クリーナー、塗料など) 、天井からの落下物、……
点検、分析してみることをお勧めする。
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