通路を無くして製造効率アップとコストダウン

2013/05/02 20:42 に 加藤光夫 が投稿

通路を無くすことが出来れば、効率アップとコストダウン

一般的に工場内の通路の目的は、資材と人の移動になるが、通路を無くすことが出来れば、その分の面積を有効利用出来るか、全体を狭くしてコストダウンをはかることが出来る。

通路はゾーニングを強化出来るが、一方での問題は、

1.部屋と部屋の間に通路が無ければ、部屋の仕切りの両面の2面の清掃だけでいいが、通路があると、通路の両側に壁があるので、その壁の両面、つまり4面の掃除が必要になる。

2.通路に空調を入れないと湿度やカビの問題になる可能性がある。

3.通路に空調を入れると、コストアップになる。

4.移動の為のコストがかかる。(作業者の一歩=0.6秒、と言われている)

5.通路で交差が起こる可能性が高くなる。

そこで、通路を無くせた場合のメリットは、

1.面積を減らせるのでコストダウン。

2.工場全体の面積を同じのまま通路を無くせたなら、有効作業室が広くなる。

3.製造室間の移動が簡単でコストダウン。

等があげられる。

通路を無くして数百万円のコスト減

ある食品工場の計画段階で、予算がオーバーしたので対応を協議した。

原材料はおおむね同じなのだが、瓶詰め、カップ詰めなど、いくつかのパッケージがある為、製造室を二つに分けていて、パッケージ(内包)後、通路を経由して包装室でラベリングと箱詰めを行ない、製品庫に持って行く。

通路は包材(内包材と外包の外箱)の供給ルートにもなっている。

このレイアウトだと、作業室のゾーニング別に区分けされてはいるが、通路で、原材料と包材(内包材と外包材)、及び内包後の製品が交差することになる。

そこで、通路を無くし、交差もなく、有効性造室を広くとれるレイアウトを考えた。

(1)製品庫と包装室を入れ換えた。

(2)通路を無くして、製品庫と包装室を広くした。

(3)外包材(外箱)を包装室に直接入れ、内包材(瓶やカップ)は外箱外しと瓶洗浄をしてから製造室に入れるようにした。(この方が安全)

(4)下処理した原材料を製造室に直接入れるようにした。(この方が安全)

(5)これにより、製造室の製造動線が一方方向になり(この方が安全)、作業効率が上がった。

この事例と図は、簡易概念にしてあるが、実際には800㎡程の工場の設計変更で建設費が700万円ほどダウンになった。また、これによる作業効率のアップを製造コストのダウン(製造効率の向上)はかなりのものになる。


製造での待ち受けが必要か不要か

下処理してから次の組立や調理の工程に移る時、待ち受けが必要かどうかは製品と製造の特性から分かれるが、もし待ち受けが無くてもいいのに待ち受け場所があるなら、それを取り去れば効率が上がる。

これが出来る場合の効果は、

1.待ち受けの場所が不要になる。

2.待ち受けの為に、下処理した原材料を一時保持する為のコンテナや異物混入防止の為のフィルムカバーなどのコストが不要になる。

3.移動の時間と人的コストが節約される。

4.製造動線がシンプルになるので、異物混入などのハザードの発生確率が低くなる。

従事者の通路

清潔ゾーンに入る従事者が、凖清潔ゾーンを通ってから入るようになっている場合、あるいは反対の場合もよくある例で、これを解決するには、その為の(壁で仕切られた)通路が必要になるのか? という疑問を持つ人も多い。

大型の工場で、費用も充分にあるなら通路を作った方がいいが、そうなると、改修費だけではなく、この通路の清掃といった保全コストもずっと余分にかかることになる。

こういった場合、作業室の端の方を通路専用にすれば、改修費も余分な保全コストも不要になる。作業室の壁と通路の間にチェーンをかけたり、ラインを引くといった対策だけで充分安全を確保出来る。従事者は壁に添って歩くことになる。

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