パフォーマンス

2013/04/25 2:06 に 松本リサ が投稿
パフォーマンス、効果的、効率的に測定、検証、評価、分析をすることは、コストダウンにつなげられることもある。必要以上に行なうことは、無駄、非効率につながる。反対に検頻度が少なくて効果がわかりにくければ、危害につながる場合もある。バランスだ。
加熱調理のCCPで、コンベアフライヤーのスピードと油の温度の両方を監視するなら、連続的に出来るが、調理後の中心温度を計測する場合、頻度を5分置きにするのか、1時間置きにするのかによって、手間〔コスト〕と精度のバランスをどうとるか考える所だ。

ある弁当製造工場では、回収した弁当容器を洗浄するのに、自動洗浄後、熱風乾燥殺菌の新しいラインを増設した。85℃の熱風で、殺菌と乾燥を一緒にしてしまうのだ。
スタートをしてからしばらくして検証を始めた。ATP測定器で「200以下」のCL〔限界基準〕だ。
毎日測定していた所、ほとんどが1桁か2桁の低レベルで、非常に成績が良い。新型の熱風乾燥殺菌機がうまく働いていることが証明されている。
この工場はISO22000の構築を行なっているので、このATPでの測定は、数ヶ所をOPRPにしているが、これ以外は、ランダムに工場内を調べていた。
しばらくOPRPになっている殺菌後の弁当容器を計測していたが、ずっと安定している。そこで、これだけ安定しているのならば、毎日計測する必要があるのか? という話になった。
そこで「ハザード分析」をしてみると、この殺菌工程で出る危害は、熱風が出ていない場合だ。ということは、熱風が出ていることが連続的に監視出来ているのならば、安定して殺菌が出来ていることになる。

このような場合、弁当容器のATP測定を、週に1度にすると、この部分についてのコストが1/6になるので、その分、ATPでのOPRP以外の場所のランダム測定の回数を増やして、より広範囲の測定監視をする様にする方法もある。
そうすると、一部の調理器具、冷蔵庫やオーブンのの取っ手など、汚れている所がどんどん発見されることにもつながる。特に取っ手類は、従事者の誰か一人にもしノロウイルスや黄色ブドウ球菌を持っていたら、これらの取っ手を経由して多くの従事者に危害要因が広がってしまうことになるので重要だ。
ランダムに測定する場所が、以前と同じコストで増やすことが出来るようになり、そのおかげで危険個所がわかり、対策をとることが出来るようになれば、工場全体として、検証の効果が大きく上がったことになる。
工場内のランダム検査の結果を、特定の作業工程や場所の担当者に知らせ、対策をとることが出来るようになれば、更にパフォーマンスをあげるために、従事者全員にこの情報を知らせ、認識させるためには、毎日工場に入場する入り口であるサニタリールームに、ATP数値の一部を毎日発表する方法がある。
ある日の発表結果は、弁当容器が1桁台で、これはいつもの通り問題ない。そして2ヶ所、調理機械のダイヤル部分と、水道栓が汚染されているという結果が出ていた。この2つの汚染部分は、全ての作業場所に共通のことなので、全ての場所に気をつけるようになるわけだ。これは更にパフォーマンスを高めたことになる。

ある食肉加工工場では、毎週数枚のチェックリストが出てくる。清掃洗浄、メンテナンス、温度と湿度などの結果が上がってくる。これらは月末の週に引き上げられ、ファイルされるのだが、そのままでは終わらない。それらの1ヶ月分のチェックリストは、ひとつに束ねられたあと、おおむね2週間以内に、4名のトップ及び管理者のうちの2名がざっと目を通し、問題があったり、改善すべき項目を発見した場合、メモで指示を出すことになっている。
ISO22000の場合これは「記録のレビュー」で、場合によってはマネジメントレビューにもつながることだ。内部監査のひとつにもなる。記録を記録のままファイルしてしまわないで、別の目、管理者の目で見直すことで、同じ記録を使ってパフォーマンスを高めていることになる。
かなり多数の製品を製造している総菜工場では、製品と原材料の細菌検査の検証が大変な数量になる。あるときここの検査責任者は、60検体をまとめて6時間で検査でいる迅速細菌検査機をセミナー展示会で発見した。検体をカセットに入れて検査機にセットすると、6時間後に、基準の細菌数以下になっているかどうかがパソコンに表示され、確認したあともそのまま記録出来る。
それなら、今まで問題がなかった検体については、ほとんどをこの迅速検査機にかけ、正規の検査の頻度を大幅に減らすことが出来る。また、検査全体に渡って、迅速検査機を活用することで、検体を増やしながらも、コストを下げることも出来る。今までよりも多く検証出来ながら、コストダウンにもつなげられるのだ。

ISO22000規格では「パフォーマンス」という言葉が「8.3 モニタリング及び測定の管理」「8.4.3 検証活動の結果の分析のa」 」「7.10.3.2 リリースのための評価のb」 」の3ヶ所に出てくる。これらは効果のパフォーマンスの意味だが、それと同時にコストバランスも含めることと、更には一石二鳥的な方法は、工夫、アイデアによって、いろいろ考えられる。

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