HACCPの検証と自主検査

2013/04/25 18:50 に 松本リサ が投稿
検証とは、調べて証明する、調べて正確にする、ということだ。そのために、科学的な検査をすることになる。
調べて(検査)、安全に運営されていることを、確認する、証明する、ということである。
HACCPの運営にともなう検証は、基本的に4種類ある。
  1. モノ(原材料、製品)の検証:汚染状態を細菌検査などで検査する。
  2. 運営の検証:施設、設備、機器の汚染状態などを、落下菌、落下菌、浮遊菌などの細菌検査する。あるいは、ATPで汚染状態の検査をする。
  3. HACCP計画の検証:構築したHACCPが正しいか、改善すべき点が無いかなどを、例えば年に1回再検討する。
  4. クレーム、回収の原因追跡と改善。頻度はその都度。
このうち、科学的な自主検査は、1.2.の2つになる。

1. モノ(原材料、製品)の検証
対象の原材料と製品を決め、頻度も決めて、検査をし、原材料と製品が、安全基準を満たしているかどうかを検証する。
ある食肉加工工場では、毎週火曜日に原料検査をしている。毎週火曜日に入荷させるハム、ソーセージ用の豚肉原材料の、ロース、モモ、正肉からサンプルをとり出して、一般細菌数、大腸菌群、サルモネラ、黄色葡萄球菌について、工場内で検査をする。また、製品検査は毎週水曜日で、この日に出荷させる全てのアイテムについて、工場内検査をする。
工場内検査は、専門担当者が行なっているのだが、その検査が正しいかどうかを検証する必要もある。そのために、毎月ランダムに選んだ製品についての検査を、外部の検査機関に出している。
この対象になる製品は同時に社内検査もするようになっている。外部検査と内部検査の内容は全く同じになっているので、外部検査の報告が来たら、内部検査の結果と照らし合わせる。その結果、ほとんど同じデータならば、内部の検査が正しいということを検証できるわけだ。
このように、コストの安い内部検査を、毎日とか毎週行ない、それを毎月とか四半期に1回、コストは高いが、内部検証の正しさを検証をするために、外部検査を行うのである。検査頻度と、コストのバランスをとるわけである。

2. 運営の検証
運営の検証では、正しく運営がされているかがまずある。清掃はスケジュール通りされているか。機器の洗浄は正しくマニュアル通り行われているか。室温や冷蔵庫の温度チェックはちゃんと見てやっているか。というものである。
これら、基本的に正しく行われているかを検証したうえで、では、施設設備機器類の清浄度は、基準以下になっているかを、対象と頻度を決めて、科学的に検査をすることになる。
ある総菜工場ではATPを使って、第1週の月曜日に、ミキサーやスライサー、あるいはナイフなど機器類の検査をしている。
第2週の月曜日には、壁、床、倉庫、サニタリールーム、コンベアーベルトなどの施設面を重点的に検査。
第3週は、従事者の手の検査をするのだが、これは曜日を決めずに、いきなり実施している。
というのは、曜日を決めて手の検査をすると、その日だけしっかり洗うという習慣になりかねないからだ。
何曜日に手の検査になるか分からなければ、いつも手を良く洗うようになるからだ。また、月曜日に手の検査をしたとき、週に1度のはずなのに、木曜日にもう1度やる、ということも時々行なっている。

パン工場の製品等の製品検査例
 検査内容 実施頻度 担当者 作業内容 記録文書
 最終製品検査全アイテム 月1回
第1週の金曜日
 検査室 サンプルより一般細菌数、大腸菌群、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、O157、耐熱性菌数 細菌検査成績書
 原料検査2種類 月1回
第2週の金曜日
 検査室 小麦粉の一般細菌、真菌検査、大腸菌群、耐熱性菌数 細菌検査成績書
 拭取り検査 月1回 検査室  包装ラインの一般細菌数、大腸菌群、真菌検査 細菌検査成績書
 落下菌検査 6月・7月・8月 検査室  包装ラインの一般細菌数、大腸菌群、真菌検査 細菌検査成績書
  
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