vol.914 結露の危害と低費用の改善-1.落下する結露で汚染される製品

2017/11/10 23:50 に 加藤光夫 が投稿

ある小売チェーンが毎月かなりの量を仕入れて販売していた蒲鉾があり、定期的に抜き取り検査をしていた。長期に渡って問題は起こっていなかったのだが、ある時突然限界を超える一般生菌が出て来たため、原因が判るまで販売停止となった。
連絡を受けたメーカーでは、サンプル保管品を調べたが全く問題が無く、原因がわからないまま一ヶ月を経過してしまった。
そこで、原因究明のための特別調査に入った。
蒲鉾の製造工程は、練り→整形→加熱→冷却→包装、となる。
製品に一般生菌が過大に入っているなら、加熱工程の後、包装が終わるまでの工程に問題があるはずだ。
工場に入り、加熱から包装までの間を見てみると、加熱後の放冷と冷蔵庫での冷却では、汚染の原因が無いようだ。そして、冷却後からフィルム包装までの間を見てみると、包装機械そのものやコンベアではそれほど問題が無いのだが、この工程の天井に結露がかなり溜まっていて、時々落下しているようだ。
天井全体を見てみると、蒸気と作業室の高湿度であちこちに結露が見られる。
それならというので、包装機の上にある結露サンプルを取って細菌検査してみたところ、かなりの汚染だ。一般生菌たっぷり。
原因はこれでわかった。
フィルム包装の直前の製品に、上からこの汚染された結露が落下命中し、一般生菌で汚染されてしまったこの一個が、このあとフィルム包装され、保管物流して販売までの期間に増殖し、納入先でたまたま抜き取り検査に引っかかってしまったのだ。
Comments