vol.855 HACCP義務化と取り引き基準への流れ-3 と畜のCCP

2016/08/25 23:19 に 加藤光夫 が投稿

日本でと畜は「と畜場法施行規則」で管理されているが、と畜でのHACCPはどうなるのか、CCPは何になるだろうか。
と畜での製品は枝肉になるが、金属探知機もX線も使えない。
加熱もないので、加熱でのCCPもない。
CCPは食品そのものから危害(ハザード)を除去する工程だが、と畜で具体的にできる工程はない。
そこで、CCPにはならないが、重要な工程を一つ選んでそれをCCPにするところが多い。
製品の枝肉で重要なのは、よく冷えているかだ。
一般的に、と畜して枝肉になってから24時間冷蔵庫で冷却する。
午前なりにと畜したら、翌朝の枝肉の温度が大切になる。
サルモネラ菌が増殖しない温度まで表面温度が下がっていれば安全と判断され、米国ではこの温度、6.9℃以下をCCPにしているところが多いようだ。表面温度計で測定する。
しかし、表面温度がぎりぎりこの温度程度だと、肉の内部の温度がこれより高いわけで、そのまま出荷するとムレで変色やドリップの原因になることがある。
そこで、より慎重にするには、中心温度が品質に問題がないレベルまで下がっている必要があり、これをCCPにする方法がある。
特に和牛は重量が大きく、肉の中心までの距離もある。単価も高い。
これから日本のと畜場がHACCPを導入していくにあたり、CCPをどうするか、枝肉を冷却する冷蔵庫の容量と冷却時間も合わせて検討していく必要がある。
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