vol.834 HACCP義務化と取り引き基準への流れ-2 小型工場への対応

2016/03/17 20:40 に 加藤光夫 が投稿   [ 2016/03/24 0:55 に更新しました ]
米国のHACCP義務化で心配されたのは、中小零細の食品加工業者だ。
対策として、小型工場向けのセミナーを開催して教育したことだが、モデルも提案したことだ。
例えば、ボストンの北にポートランドという漁業の町があり、ここはニューヨークへの魚介類の基地として機能している。
ここに2002年、視察で行った。
ここの加工工場の一つで、日本の北海道向けのウニの加工をしているところがある。
ここからカナダへの広い海域ではウニが取れるが、昔は米国人はウニを食べないので、海のゴミのように見ていたが、日本のマーケットがわかると、一斉にウニの収穫に走った。
ウニを収穫したあと、漁港に揚げ、そのあと工場に運んで、ウニの身を取り出してトレイパックして航空便で日本に送る。
この加工でHACCPを導入するとどうなるか。
基本的には工場内の清潔性で、洗浄が主な活動になり、これは一般的衛生管理だ。
さてそこで、HACCPはどうなるか? CCPは何か? となる。
ウニの身を取り出すのには小さなスプーンを使うが、これが欠けることはありえない。その他にも欠けて破片が製品に入ることは全くありえない製造環境だ。金属探知機は不要なので投資の必要はない。
そこで、製品に危害をもたらすのはなにかというと、鮮度劣化になる。
そのために、ミョウバンを使うと対策になるが、これは味(品質)が落ちるので、私が視察した小さな工場では使いたくない、という。日本の北海道の受け入れ側も同じだ。
ミョウバンを使わないで鮮度劣化を抑えるためのもう一つの方法は単純で、温度を上げないこと、よく冷やすことだ
そこで、身を取り出したあと、水で洗ってきれいにするのだが、重要な事は、洗う水の温度で、冷たいほどいい。
そこでCCPをこの水の温度、チラー水の温度にした。
4℃以下、が、CCPになる。
これをHACCPの導入で提案され、実施したら、安定して高品質の製品ができるようになった。
この工場のHACCP資料は薄いフォルダに入っているだけだ。





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