vol.812 異物混入対策はプロダクトゾーンの分析から-1機器のプロダクトゾーン

2015/10/01 21:56 に 加藤光夫 が投稿
AIBで「プロダクトゾーン」とは: 露出した食品の真上にあたる区域、食品保管区域、製造設備および/または設備上の食品の接触面。とある。
食品の接触面は、まな板、ナイフ、食品を直接入れる容器、製造機器の食品が直接接触するところなどで、特に洗浄をしっかりしなければならない。
そして、異物混入の元となるのはもうひとつの露出した食品の真上、というところだ。食品がむき出しになっている場所の上や周囲に異物混入の元があれば、混入する危険がある。

機器のプロダクトゾーンについて

異物混入の事故例から見てみると、以下は製造機器の一部が混入した例だ。
かき氷の器に髪の毛ほどの太さのアルミ片があるのに気づいた。同様のアルミ片が食べた人の体内にもあったという。アルミ片はかき氷を作る製氷器の一部だった。
うどんに十字形の金属片1個が混入。麺をゆでる機器のステンレス製網が欠けていた。
ステンレス製ナットが混入した。調理機器のナット1個がなくなっていることに、洗浄作業中の調理員が気付いた。
混ぜ込みご飯に、金属製のワッシャーが混入。コンベヤー上部からボルトが落下。係員が拾い上げたが、ボルトと同時に落ちたワッシャーに気付かなかった。
食品に、卵を割る機器の刃に一部欠けた部分が見つかった。
製造機械のステンレス製のネジが外れ、練ったジャガイモを成型する装置の中に落ちているのが見つかった。ネジは一部が削れており、機械でミートスパゲティのソースに使用する野菜を切っていたため、混入した恐れ。
これらは全てプロダクトゾーンからの混入だ。落下したり割れたりするものだけでなくパッキンやフィルターなども、疲労、破断、摩耗などの時間的劣化はある。
点検と言っても、漠然と毎日の目視点検、といったのではなく、その機械装置のプロダクトゾーンはどこかをまず明確にする。例えば蒸煮釜だったら、プロダクトゾーンは、釜の内側、縁、蓋と蓋を支えているヒンジ、蓋の内側に出ているネジやリベット、かき混ぜるパドルとその支柱とモーターカバーになる。

これらを把握し、リスト化した上で、それを製造前と後に点検する仕組みを作る。
製造前のチェックリストが埋まらないと製造してはならない、とすれば安全性は高くなる。
製造後すぐに(洗浄時に点検すると製品が顧客に出荷したあとになる可能性がある)点検する仕組みにすると、もし混入していても出荷前に停止できる。
以上は直接目視で点検できる場合だが、機械内部にあって目視点検できないものは、頻度を決めて点検する仕組みにする。フィルター、パッキン、内部の劣化などについて、その対象にあわせた頻度を決めて分解洗浄と一緒に点検する。フィルターでも、毎日の点検が必要な物もあるし、毎月程度でいいものもある。頻度は概ね4段階のどれかに決めるとシンプルになる。毎日、毎週、毎月、年だ。
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