vol.802 「データベースセーフティ」の提案-3 評価方法

2015/07/17 1:24 に 加藤光夫 が投稿
大腸菌の増殖は加速していく。同じように製造工程の危害も加速していく。
各製造工程での危害を数値評価し、危害が蓄積されていくとどうなるかを考えてみる。
シンプルに危険度を3段階で評価する方法でやってみよう。

例えばATP検査の数値では、食品が直接接触する場所の数値が100以下を「1」、101〜1000を「2」、1000以上を「3」とする。冷蔵庫の温度では、0〜3℃の間を「1」、4〜8℃を「2」、8℃以上を「3」とする。といった形で、現在行っている測定の数値を全て3段階で評価をしてみる。落下菌、落下塵、手洗い後のATP検査など、複数、多種の検査データがあればあるほど統合的な評価に役立つ。この数値を危害数値と呼んでみる。
各工程で出て来た危害数値を表に入れていき、大腸菌の増殖パターンの様に危害が増殖していくと考えると、危害数値を工程の順に沿って乗算(加算ではない)していけば、最終的な危害の危険度が「統合危害乗数」として出てくる。この乗数を現場でわかりやすい3段階で評価するために「10」以下を危険度「1」、そのあと100までを「2」、これ以上を「3」にしてみる。
表の「パターンA」は、全てが最良の状態なので、危害数値は全て「1」
「パターンB」になると、冷蔵庫の保管温度が5℃なら危害数値は「2」、下処理機器環境のATP検査の結果が「700」ならこれも危害数値は「2」、という形で危害数値を入れていく。そして「パターンC」は全てが最悪の危害数値「3」という場合だ。
そうすると危険度が、パターンAは「1」、パターンBは「2」、パターンCは「3」となる。
検査の頻度はバラバラでも、出て来た時点で順次自動計算するようにしておけば、常に最新の危険度が示される。
そして危険度「1」だったのがあるとき突然「2」になったら、どの工程、どの測定数値でそうなってしまったのかはすぐに分かる。そしてその工程の改善や対策をすぐに行えば、製造工程危険度を「1」に戻すことができる。
危害数値は、計器などでの科学的測定だけではなく、定期的な教育訓練の間延び(1回休んだら「2」にする)、新人が大量に現場に入る時期的(この時も2にする)なもの、クレームや工場内発見不良の数値などでも1~3までの危害数値に出来る。洗浄消毒剤や粘着テープの使用量も数値化出来る、これはHACCP会計からだ。(HACCP会計はフーズデザインのホームページ右上の検索窓に入力すると解説が出て来ます)
危険度の1と2の間ぐらいにそれまでの平常時の状況を設定すると、1,2,の間を行ったり来たりしながら対策と改善を続けていくことにより、1のほうが多い状況に進化していくだろう。
それぞれの危害数値の設定は、工場の特性や目標を考慮して設定できる。
製品の細菌検査結果というたった一つのデータから始められ、それに検査を順次加えていくことで、統合的な危険度判定に進めていくことが出来る。現在行っている検証を使っての構築なら費用がかかるものではない。
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