vol.773 記録の保管と活用-3 電子記録装置の例:微生物センサ

2014/12/04 17:54 に 加藤光夫 が投稿

2014年に入って発売が本格的になったシャープの「微生物センサ」は製造場所の環境測定を、10分毎に空気を吸い込んでそれに含まれている微生物をカウントする装置だ。


この装置は元々米国での9.11テロのあと炭疽菌などの細菌兵器の存在を1秒ごとに測定監視する装置を安全対策装置として米国当局が民間に開発させたのが始まりだ。

加熱殺菌後のパッケージ室など、環境が重要な製造室に設置し、10分毎の細菌数と状況を分析して安全対応に活かすことが出来る。

例えば、製造している製品と細菌数を比較すれば、製品の特性によって環境をどれほど汚染するかが分かる。これが分かると環境を汚染する製品を先に製造するなどの対応ができる。

人員数との比較をする。人が多いと環境が比例して悪くなるが、その限界人数、あるいは人数が同じでも、作業衣や帽子の性能との比較や、入場前の手洗いやローラーのかけ方との比較をして対策を強化出来る。

時間との比較。例えば午前と午後との環境の違いが分かる。ある惣菜工場では製品の日持ちを伸ばすのに、それまで製造終了してから洗浄していたのを、2時間ごとに完全洗浄することで、日持を倍程にする事が出来た。それなら自分の工場で、昼前と終業後の2回にしたらどうなるか、シミュレーションが出来る。

これを記録だけでなく、監視と同時にリアルタイムの安全管理に使えるようにも出来る。分析を続けて製造作業と衛生環境の関係が分かってきたら、今度は細菌数が急に増えた場合、すぐに現場の状況を分析して対応ができる。予防が出来るのである。

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