vol.722 機器の校正-4  温度計の校正

2013/10/19 20:28 に 加藤光夫 が投稿

温度計の校正

 温度計の校正は何処の工場でも最低必要なものだが、費用がかかるものもあるのと、製品の性格や規模に応じても柔軟に対応する必要がある。3段階ほどのレベルの方法について解説する。

 1.標準温度計を使う

ISO22000の要求事項「国際または国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして」に対応させる為には、標準温度計が必要になる。

標準温度計はもちろん正確なものでなくてはならない。

その為の組織機関に「JCSS(Japan alibration ervice System)<http://www.jcsslabo.or.jp/>という、国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた校正機関に関する基準(ISO/IEC 17025)の要求事項に適合しているかどうか審査を行い、校正事業者を登録する制度がある。

正確な標準温度計を工場内に保持する為には、この機関に登録しているところが出している標準温度計を使ったり、工場の温度計を年に一度などの頻度を決めてメーカーあるいは校正機関に出す必要がある。

 

標準温度計も各種あり、価格も様々、また校正そのものの方法と価格も含めて調べるにはウエブサイトで「標準温度計 校正 価格」で検索すると複数の業者組織が出て来る。

工場内で温度計を数多く使っている工場では、新品を標準温度計にする方法もある。

新品の温度計は当然校正されており、1年間の保証が付いている。そこで、毎年1本の温度計を購入してそれを1年間標準温度計として使う。

多くの温度計を使っていれば、壊れたりして使えなくなるのが出て来たり、同じ製造をしていてもハザード分析を進化させて行くとより多くの温度計が必要になってくる。そこで、1年間使った標準温度計を現場に下ろして、標準温度計として使う新品をまた1本購入するのだ。

デジタル式の温度計は今では1万円程度で買えるが、これをメーカーに出して校正してもらうと数万円かかってしまう。それならば毎年1本を購入した方が安上がりだし、簡単だ。

2.沸騰水と氷水を使う

水を沸騰させれば100℃、氷をしっかり入れた水なら0℃。これどちらかあるいは出来れば両方で確認すればいい。

3.複数の温度計を比較する


最初に述べた3本の温度計を比較する例で、この場合最低3本が必要になる。2本で温度が違うとどちらが正しいか(あるいは両方が間違えているか)わからないが、3本ならほぼ大丈夫だろう。更に4本以上なら確率的にほとんど問題無いだろう。

「校正」という言葉は「計器・測定装置の目盛と標準となる計器・測定装置の目盛との差を測定」<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%A1%E6%AD%A3>ということになるので、この複数の温度計を比較するのは正確には校正とは言えないので、文言を正確に使うのだったら「精度確認」という言葉を使えばいい。

また、標準温度計を使っての校正の方法は最もレベルが高いのだが、その標準温度計が非常にわずかな確率や事故で狂うことも考えられなくはない。この対策として複数の温度計を比較する方法を併用すれば、問題発生の確率はほとんどゼロになる。

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