954号 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-3 検査結果を見てからの進め方

2018/09/07 1:49 に 加藤光夫 が投稿

細菌検査

2パックずつ取り出したサンプルの一つは中心温度計で破壊検査したが、もう一つのパックは破壊していない正規の製品だ。この中で、中心温度の最も低かったパックと最も高かったパックを細菌検査する。

検査結果を見てからの進め方

細菌検査結果が目標とほぼ等しいなら、今までのオペレーションをそのまま続けるが、当初はある程度の期間、例えば一ヶ月、ロット毎に中心温度測定を続ける。
もし、目標と違うなら、改善する。
中心温度の最低と最高の違いが細菌検査結果に影響している場合、もう少しだけ殺菌工程を長くあるいは温度を高くする必要があるかもしれない。
細菌検査の結果が悪い場合、温度を上げる、あるいは時間を増やすなどの改善が必要になる。あるいは、パック前の作業の環境や食材そのものの問題がある場合もある。いずれにしろこの状態で今まで出荷していたなら、今まで無事だった幸運を認識して、すぐに改善する。
逆に、これならもっと温度を下げる、時間を短くするほうが良い(美味しくなる)という結果になることもある。しかしこの場合、安全のためには慎重に経時変化を確かめる必要がある。
また、もし温度を下げても問題なく、そのほうが味が良くなると確実に検証ができた場合でも、「味が変わった」というクレームにつながることがあるので十分に注意する。
この件で、かなり昔の話だが、戦前(第二次世界大戦前の話で恐縮だが)、牛肉の大和煮の缶詰のメーカーがあった。この原材料だが、それまで物資が不足していたので馬肉を使っていたのだ。馬肉を牛肉と偽って長期間製造していたわけだ。
そして、戦後しばらくして原料が安定してきたので、今度は本当の牛肉を原材料にして製造して出荷したところ、味が変わった、まずいなどと、大変なクレームが殺到した。
あのコカ・コーラでもかなり前だが、新しい味、新製品にして出荷したところクレーム殺到し、「クラシック」を出したこともあった。
このようなことがあるので、温度を変えるということは、味が変わってクレームになってしまう危険もある。そこで、もし変える場合には、新製品として出荷した方がいい場合もある。
いずれにしろ、安全範囲に、安定した殺菌が出来るように、基準(CL)を決める。
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