vol.947 非加熱食品のHACCP-10 カット野菜-3 洗浄殺菌での問題と解決例

2018/07/13 16:16 に 加藤光夫 が投稿


原材料の外葉や根をトリミングし、一時洗浄をする。これで泥や虫を落とす。
このあとそのまま殺菌洗浄に行く場合もあるし、カットしてからの殺菌洗浄もある。
この殺菌洗浄水の濃度、洗浄時間、そして温度の組み合わせを複合したCCPにするところが多い。
殺菌水は、次亜ソー、電解水、オゾン水、その他各種の機能水を使っている。
洗浄殺菌条件の組み合わせは、出来た製品の細菌検査による検証をするが、これが野菜によって違うものがある。
ある工場ではかなりのアイテムの野菜を製造しているが、かなり以前にHACCP管理をスタートしたときに検証したところ、2種類の野菜の検査結果が悪い。
カットの状態や野菜の構造から来ているようなのだが、改善の必要が出てきた。
この例では、4層の洗浄殺菌機での時間を、この2種類だけ倍にしたら解決した。

vol.946 非加熱食品のHACCP-9 カット野菜-2 生産での使用水

2018/07/06 18:41 に 加藤光夫 が投稿


 

野菜の中で、水耕栽培の場合、汚染されている、例えば細菌汚染されている地下水を使っていると、それが茎の内部に入り込んでしまう。
また、圃場での使用水も監視する必要がある
あるカット野菜の工場で、製品の細菌検査で、表面の拭き取り検査では細菌は出ないのだが、一部の野菜については崩してからの検査をすると細菌が出ることがある。この原因はやはり茎の内部にあり、この問題がある農場を特定し、改善の要求をするか購買しない方向に持っていった。

vol.945 非加熱食品のHACCP-8 カット野菜-1

2018/06/28 19:45 に 加藤光夫 が投稿


カット野菜も生産農場でのGAP管理が必要になる。
畜産、農産、漁業も全て含めて、日本のGAP実施は未だごく一部だが、登録実施は増えつつある。
2020年の東京オリンピック関係への食品納入の条件は、GAP管理の生産物と、加工工場のHACCPが必須になっている。東京オリンピックはたった一ヶ月だが、この条件はこのあとの標準になっていくことは間違いない。今から準備しておくことだ。
未だGAPを実施していない生産者に対しては、お願いするという形で勧めていくといい。具体的には農水省のサイトを教えて見てもらうことから始める。

生産での使用水

野菜の中で、水耕栽培の場合、汚染されている、例えば細菌汚染されている地下水を使っていると、それが茎の内部に入り込んでしまう。
また、圃場での使用水も監視する必要がある
あるカット野菜の工場で、製品の細菌検査で、表面の拭き取り検査では細菌は出ないのだが、一部の野菜については崩してからの検査をすると細菌が出ることがある。この原因はやはり茎の内部にあり、この問題がある農場を特定し、改善の要求をするか購買しない方向に持っていった。

vol.944 非加熱食品のHACCP-7 貝類の剥き身

2018/06/21 17:29 に 加藤光夫 が投稿


ホタテ、牡蠣、ホヤといった貝類の場合、殻から身を外した剥き身にしたあとパックする。
この場合、剥き身にしたあと洗浄するが、この洗浄水に機能水を使っているところは多い。洗浄殺菌になるが、この洗浄水の温度と殺菌機能のための濃度をCCPにしているところは多い。ホヤのカットなら、カットしたあと洗浄殺菌する。
イカソーメンの例ではスライスする前の殺菌がCCP、貝の剥き身の場合は剥いたあとの洗浄がCCPとなる例が多い。

検査→冷却保管

検査の金属探知機では、ナイフなどの金属破片や(本来は使わない方が良い)道具洗浄時の金タワシの破片を検知することがある。
貝類の場合、殻の破片混入がある。これを検知するにはX線を使うが、検知レベルの設定と検査角度によっては薄い破片が見つけられないこともある。薄い破片は鋭いわけなので、怪我になる。
この検知について、重装備になるが、X線を2台直列に通しているところがある。
1台目を通したあと、2台目のX線検査機を数センチ下の位置にセットする。1台目を通った剥き身は数センチ落下すると角度が変わる。そこを2台目が検査することになる。これで見つかることがあるかというと、多くはないがある。
そして冷却保管の温度管理となる。

出荷→配送→納品

配送の温度が重要になる。冷蔵の保管庫から出して配送車に入れる時、配送車の中の温度が高いままだと一気に製品の温度が上がり、ドリップも出てしまうことになる。配送車の庫内温度が例えば10℃以下になっていることを確かめて積み込むといったことが必要になる
配送中の庫内温度は記録する。軽トラックなどで庫内温度の記録が取れない場合、納品時に表面温度を測って、納品先への報告と記録にする。

vol.943 非加熱食品のHACCP-6 刺し身の切り身の例

2018/06/14 17:02 に 加藤光夫 が投稿


小型魚の場合はフィレにしたあと、マグロなどの大型魚ではフィレからサクにしたものを、刺し身にスライスしてパックするが、この調理道具と環境が最も清潔でなければならない。
切り身に直接触れるナイフとまな板はATP検査200以下といった形でOPRPにしているところがある。また、頻繁に、例えばフィレやサクを一つ処理したらアルコール消毒をしているところもある。
OPRP(オペレーションPRP)は、一般的衛生管理(PRPまたはPP)の重要な部分を、主として検査等の科学的方法によって監視をし、安全範囲から逸脱していたら直ぐに正常に戻すもので、詳しくはフーズデザインのウエブサイト<http://www.foodesign.net/>の検索窓で「OPRP」と入れれば複数の解説ページがある。
この作業室の中でフィルムパックまですれば安全になる。
この作業室は当然低温でなければならない。多い例は中温と最近呼んでいるが、15℃程度に管理している。もちろん理想的には冷蔵庫と同じ温度ならいいのだが、作業者がまいってしまうので、日本では中温レベルが適当だろう。
中温の室温が確保できず、普通の冷房レベルだと20℃程度になる。この温度でどうかということだが、作業スピードが早ければ刺し身の温度が上がらないうちにパック冷蔵(または冷凍)してしまうので問題は無い。
作業時間が長い場合、パーティ用などの例えば刺身の盛り合わせだと、作業時間が長くなるので、かなり温度が上がることになる。
この検証だが、作業現場で行うには表面温度計での測定になる。
表面温度が例えば5℃以下でパックが終わるかどうかを監視する。刺し身に穴が開くし、切り身は薄いので中心温度計は使う必要ない。
表面温度測定をする対象は、最も薄い、小さい、つまりは温度の影響が最も大きいものにする。測定頻度は1時間毎に選定した1アイテム、といった形で決める。これはOPRPにしてもよい。

vol.942 非加熱食品のHACCP-5 マルチスライサーの汚染と改善例

2018/06/07 20:26 に 加藤光夫 が投稿


ある例で、イカソーメンの細菌検査の結果が不安定だった。合格は合格なのだが、一部の製品の成績がギリギリ合格というのもあった。そこで、どういう場合成績が悪いかを検証したところ、昼前に製造した製品が悪かった。
この製品は朝から昼まで続けて製造している。朝一番の製品は成績が良いのだが、そのあとマルチスライサーが徐々に汚染されていき、最終段階の昼前になるとかなり汚染が蓄積し、これで製品成績を悪くしていたのだ。
そこで、途中一回、製造が多い場合は2回、丸刃とローラーを洗浄殺菌したものと交換することにした。これで全製品が良くなった。
また、スチーム洗浄と泡洗浄の併用で画期的に綺麗にできることがわかり実施を始めた。
ちなみにこのイカソーメンの場合、肝は肝ソースを工場内で製造し(このソース製造で加熱殺菌がCCPになる)頭と足はゲソ製品になる。

vol.941 非加熱食品のHACCP-4 イカソーメンの例

2018/05/31 18:38 に 加藤光夫 が投稿


カットの前に殺菌が入っているが、例えばイカソーメンのような場合、イカの丸を解体して、頭、内臓(肝)、本体と分けたあと、本体の皮を剥き、そのあと例えばオゾン水で一旦殺菌しているところもある。
この殺菌は、オゾン水の温度と浸漬する時間という形になり、ここをCCPにしている場合もある。
そして、殺菌した本体をカット工程に持っていくことになる。
イカソーメンの場合、カット工程はマルチスライサーでやっている工場も多い。この場合、スライサーの汚染を最小限にくい止めないといけない。
マルチスライサーは、数十枚の丸刃が並んでいる所に通し、一気に細切りにしてしまうのだが、この刃の間と刃の向かいにあるローラーの溝が汚染されていると、製品への危害のもとになる。

vol.940 非加熱食品のHACCP-3 刺身用フィレと刺し身

2018/05/24 19:03 に 加藤光夫 が投稿

刺身用フィレという製品は、丸の魚体を脱骨して三枚におろしたもので、鯛などは鱗を取る、あるいは皮も剥き、身そのものにする。
この製品は、ホテル、レストランへの納品が最近増えているようだ。というのは、厨房でのおろし作業を、時間と人手の両方から軽減する必要が急速に必要になって来ているからだ。厨房での衛生管理からいっても、危害のもとになるアラの発生も無くなる。そのため、特に高級ホテルなどでは、HACCP管理の元で製造されたフィレが購買の条件になっている。

検収

工場内での工程の最初は検収で、原材料素材、例えば鯛やマグロといった魚になるが、この原料チェックになる。
検収時の温度チェックはもちろんだが、活魚を原材料にしているところでは「活きていること」をCCPにしているところもある。刺し身は品質まで含めた選定が必要だが、例えば、活締めと神経抜きが出来ているかも検収時のチェックで必要になる。

鹿児島の首折れ鯖

鹿児島の鯖では「首折れ」という、釣り上げた魚の頭の後ろ(首)から下に折って神経を断ち切り鮮度を確保しているが、これが出来ているかを検収時にチェックするところもある。
鯖などではアニサキスの問題がある。鮮度の良い状態ならアニサキスは開いたときに表面に出ているので取り除くことが出来るが、鮮度が落ちていると内部に入り込んでわからない。この問題でも原材料の鮮度が重要なのは同じだ。

非加熱食品のHACCP-2 刺身や魚のフィレ

2018/05/19 19:14 に 加藤光夫 が投稿


製造工程 

大きな流れをまとめると、

原材料選定→原材料検収→保管→殺菌→カット→殺菌→パック→検査→冷却保管→出荷→配送→納品。となる。カットの両側にある殺菌は、カット前の殺菌か後の殺菌かどちらかになるだろう。貝の剥き身の場合カットはなく、剥き身にした後に殺菌することになる。

この工程で生食において特に違うのは、原材料選定と、配送から納品だ。

非加熱の場合、原材料の品質、鮮度、温度管理が重要になる。このためにサプライヤーの製造管理、つまりは生食におけるHACCPを行っているかが重要だ。更に、農水産畜産すべての生産も安全管理を行っているかだ。

養殖場、天然系の漁業では漁船での収穫から水揚げまでの工程での安全管理まで視野に入れる必要がある。これはGAPになる。

GAPについては農水省のウェブサイトを参照<http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/>

原材料サプライヤーの安全管理は基本的に加工工場の管理と同じレベルを要求しなければならない。

非加熱食品のHACCP-1 非加熱食品のカテゴリー

2018/05/11 21:47 に 加藤光夫 が投稿


非加熱食品は、刺身用フィレ、刺し身のパックや盛り合わせ、貝類の剥き身、馬肉の生食(馬刺し)、カット野菜、カットフルーツ、サラダといったものだ。
2018年8月に、ポテトサラダでのO-157食中毒事故が起こっている。
和え物は一旦加熱したあと冷却したあと和える。この和える工程での危害があるので、非加熱食品に入れて厳重に管理したほうが良い。
2012年8月、北海道で浅漬けのO-157食中毒が発生し、169人が発症、8名が死亡する大事故になった。
漬物はもともと保存食だが、近年減塩などのニーズから浅漬け製品が伸びてきている。しかし塩分が少ないので、保存食ではなく、サラダと同じように非加熱食品の扱いにする必要がある。

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