vol.884 加熱からパックまでの重要工程-1 ハム、ソーセージなどの、食肉加工品の例

2017/03/23 17:33 に 加藤光夫 が投稿


加熱調理をして中心温度を殺菌できる温度まで上げれば製品からハザード(危害要因)である食中毒菌を殺すことが出来る。製品からハザードを除去できるので、CCPになる。
それなら、ここが製造でもっとも重要な工程かというと、そうではない。
加熱後、パッケージまでの間の工程に冷却があるが、この間の環境が悪くて汚染してしまったら、製品に再びハザードが入り込むことになる。
であるから、この加熱後の、冷却とパッケージまでの工程は重要だ。
では、ここをどう安全管理したらいいのか。

ハム、ソーセージなどの、食肉加工品の例

この製品の製造工程は、下処理したあと、整形あるいはケーシング(腸詰め)し、スモーカーで加熱するので、加熱前の工程で汚染されても、スモーカーで殺菌できる。なので、スモーカーの工程がCCPになる。
このあと、冷却してからパッケージになるが、冷却工程で、シャワーの水が汚染されていなければならない。日本で水はきれいだと思いこんで入るが、上水を使っていても、受水槽が汚れていたり、途中の配管やノズルが汚染していれば汚染されてしまう。自然水の飲料供給機で、水は問題なくても、コップに給水する直前のノズルの汚染が問題になっているが、これと同じだ。
次に、冷蔵庫での冷却になるが、ここに入れるまでの環境、あるいは冷却した後のコンテナ、パッケージでの手や装置、機器、道具などの汚染があれば、製品を直接汚染してしまう。

vol.883 ゾーニングの境界をどうするか-4 殺菌マットを置く

2017/03/16 17:36 に 加藤光夫 が投稿


管理者はゾーニング間を時々行き来する。作業者は、応援や確認などで隣のゾーンに行くこともある。この場合の行き来をどうするか。
厳密にするならば、一旦作業室を出て、サニタリールームに戻ってから、別のゾーニングに入り直すことになる。しかしこれでは大変な手間になる場合もある。ちょっと行き来するのに簡単な方法はないか?
この場合、ゾーニングの境に殺菌マットを置く方法がある。
リース、レンタルで、靴拭きマット、玄関マットがあるが、これに殺菌機能がついたものだ。これを境に、汚染側から清潔側に入るときに靴底を拭いて入ればいい。

ゾーニング間の移動は、ある程度合理性と緩和も必要だ。完全にゾーニングすることなど不可能なのだから、今ある状態の中で、合理的で、安全な方法を探ったらいい。

vol.882 ゾーニングの境界をどうするか-3 履き替える方法

2017/03/09 17:03 に 加藤光夫 が投稿


インナーパック(フィルムパック、真空パックなど、製品を直接包装した状態)にしたら、金属探知機やX線の検査ラインを通過して、そのままコンベアで外包装室に移動しているなら、その間にビニールカーテンなどで仕切ればいい。
しかし、検査したインナーパック状態の製品を、一旦冷蔵庫や保管庫に入れ、溜まってから外包装室に持っていくような場合、その間の置き場所に、汚染側と準清潔ゾーン側の作業者の両方が入ることになる。そうすると、その間の置き場で履物による交差汚染が起こる。
そこで、その間の置き場に、インナーパック側の作業者が、その場所の中央場所に置く。これを、反対側の外箱入れの担当者が引き入れる時、その置き場所に入る入口のところで履き替えるといい。
ある工場では、外箱入れの担当者はスニーカーを履いているが、この置き場に入る入口にクロックス(今人気のスリッパ)が置いてあり、履き替えてから引き入れて、スニーカーに履き替えて外箱詰め作業に入る。
ある工場では、外箱に入れる作業室に入る場合、更衣室からスリッパで入り口ホールに入り、その中のラインで区切りした部分で、作業側で使うスニーカーかスリッパに履き替えている。

vol.881 ゾーニングの境界をどうするか-2 キャスターを決める方法

2017/03/03 19:12 に 加藤光夫 が投稿


原材料保管庫から下処理工程に原材料を持って行く場合、原材料庫と下処理との間だけ使うキャスターを用意する。
このキャスターは、原材料庫の下処理側に近いところと、下処理側の原材料庫に近いところの、短い距離しか移動しないようにする。
キャスターを原材料庫の下処理側への出口に近いところに置き、外箱から出して、中身だけキャスターに乗せる。必要ならこの間の移動に使うコンテナをキャスターに乗せておいて乗せる。
ゴミになった外箱は原材料庫の角に置き、溜まったらゴミ置き場に持っていく。
原材料を乗せたキャスターを、下処理側に入ったところで作業ラインに乗せる、あるいは渡す。
このために、できるだけ作業に入る場所を、原材料庫の側にあるようにレイアウトを工夫する。こうすると、製造動線も短くなるので、生産効率も上がることになる。
この方法だと、この場所のキャスターは、原材料庫と下処理の間の短い距離しか移動することはないので、汚染が拡散することはない。
作業が終わったあと、床洗浄をすれば、キャスターが入った部分も含めて洗浄出来る。
これを、2段階のゾーニングで行うなら、原材料側の汚染ゾーンと製造の清潔ゾーンだけを往復するキャスターと、製品庫側のキャスターとの、2つのグループのキャスターがあればいい。3段階なら更に2つのグループのキャスターがあることになる。

vol.880 ゾーニングの境界をどうするか-1

2017/02/23 18:36 に 加藤光夫 が投稿


清潔ゾーンと準清潔ゾーン、あるいは汚染ゾーンとの境界をどう行き来するか。人の行き来、モノの行き来、製造工程の進行による移動の場合、ゾーニングを越えるときにどう渡すか、など、自分の工場の製造動線とゾーニングでの交差汚染防止を分析し始めると、悩むことは多い。

2段階と3段階

まずは、ゾーニングは2段階と3段階の考え方がある。
ISO22002の6.4には「空気の質及び換気:換気システムは空気が汚染されたり、又は原材料区域から清浄区域に流れたりしないように、設計され構築」とある。対米、対EU輸出工場においても2段階とされている。清潔ゾーンと汚染ゾーンの2段階ということになる。
しかし、規模がある程度ある場合には、3段階にしたほうが、清潔ゾーンへの汚染の侵入は少なくなる。虫が清潔ゾーンにまで入ってきにくくなる。

vol.879 湿度(しつど)コントロールでカビ,細菌,虫の増殖を無くす-6 天井裏の除湿乾燥

2017/02/16 20:22 に 加藤光夫 が投稿


天井裏に湿気が溜まり、結露になって蛍光灯、火災報知機、電源ソケットなどの取り付け縁からにじみ出ている工場がある。結露は汚染されているので、製造している上から落ちると危害になる。電源系統では漏電になる。
この天井裏の結露をなんとかしようとウレタンなどを入れて吸水している工場があるが、水を吸っても乾燥するわけではないし、どんどん重くなり、天井が一気に落下してしまった工場もある。
これを直すには2つばかり方法があり、一つは天井裏に除湿機を入れ、吸い出した水をパイプで排水桝まで持っていく。こうすれば連続して除湿を続けられる。
もう一つは、天井裏の片側からフィルターを通してファンで風を送り、反対側からやはりファンで廃棄する。あるいは排気だけして反対側から吸気が自然にできるようにフィルターを付けた穴を開ける。こうすると天井裏を風が通って乾燥する。フィルターはごく細かいメッシュにして、虫の侵入を防ぐ。この風通しは天候や季節によって運転する。湿度の多い夏場などに運転して、その他はファンの外側をシャッターでしっかり塞ぐようにする。
なお、天井の結露を直接無くすには、サーキュレーターを天井にむけることだ。

vol.878 湿度(しつど)コントロールでカビ,細菌,虫の増殖を無くす-5 洗浄後の除湿

2017/02/09 16:01 に 加藤光夫 が投稿


洗浄すると湿度が上がるので、このあと空調の除湿運転や扇風機を使って一気に除湿する。適切な湿度に落ちるまでの時間を検証しておけば、タイマーをセットしてもう帰っていい、あとは機械がやる。作業の時間も少なくなるのでコストダウンにも繋がる。
ある工場では従来の洗浄方法から発泡洗浄に全面的に変えたら、10人で2時間かかっていたのが、3人で50分になった。

vol.877 湿度(しつど)コントロールでカビ,細菌,虫の増殖を無くす-4 泡洗浄して排出

2017/02/03 15:48 に 加藤光夫 が投稿


カビ,細菌,虫は全く無いということはありえない。そこで定期的に洗浄してこれらを流し出さなければならない。
箒で掃く程度ではダメで、洗剤を使って洗浄する。
食品が触れる機械装置や道具と、床、壁は腰位置から下は毎日洗浄する。
発泡洗浄機は小型なら3万円台程度、中型なら10万円台。
泡洗浄は、まずは荒ゴミを清掃したあと、泡をかけ、20分ほど置いておく。こうすると汚れを浮き出させるので、このあと水をかけてすすぐ。
泡をかけられない電気系統部分などはかけないようにする。あるいはカバーをかけてから洗浄する。
泡洗浄をすると、排水溝、排水枡を泡が通っていくので、虫の発生源を常に無くすことも出来る。
水ですすいだあと、水溜りになってしまう所があればワイパーを使って除水する。床に傾斜があって自然に流れるならこの後の除湿に入る。
全面的に泡をかけられない工場は、出来るところだけでも行うことで、かなりの効果がある。また、パンやケーキ、点心など、粉を原料にする工場では、スチームクリーナーを使えば濡らさないで出来る。

vol.876 湿度(しつど)コントロールでカビ,細菌,虫の増殖を無くす-3

2017/01/26 18:25 に 加藤光夫 が投稿

湿気のあるものを無くす

 

ハム・ソーセージを製造しているある工場では、低湿管理と虫の侵入防止対策をしっかりとしているのに、スモークハウス機のある作業室だけ内部発生の虫が多かった。

散々原因を探した結果、スモークのためにチップ(木くず)を水に湿らせて置いておくのだが、これが原因だった。湿らせているのでここが内部発生の虫の原因だったのだ。密閉して冷蔵庫で保管するようにした。

工場内に終日乾燥しない場所がないか調べてみることだ。

 

室内の空気を回す、動かす、特に隅

 

ある工場の包材倉庫の奥にカビが生えていた。この部屋で水は使わないのだが、倉庫の奥は空気が淀んでいたのでカビの発生になったのだ。

そこで、小型のサーキュレーターをこの奥の場所に入れたら、空気が回り、カビはなくなった。

工場内に空気が動かないところはないだろうか。

湿度(しつど)コントロールでカビ,細菌,虫の増殖を無くす-2 製造中の湿度管理

2017/01/22 18:46 に 加藤光夫 が投稿


製造中湿度は上がる。特に蒸気を使っている工場では当然だ。
しかしながら、換気を良くするなど、工場内の空気を回すことである程度湿度を落とすことが出来る。
蒸気を直接出す釜やスチーマーでは、蒸気を拡散させないでダクトに送り込む対策ができるとよい。
例えばある工場では二次殺菌に使っている蒸気釜の上にダクトがあるのだが、高さがあるために蒸気の半分以上は拡散してしまう。そこでこの工場の天井は黒カビがびっしりだった。
そこで、ダクトからビニールシートを釜のすぐ上までおろして囲ったところ、蒸気の拡散が無くなり、結果、この製造室内の湿度を15%ほど落とすことが出来た。

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