956号 水を使えない場所のサニテーション-1 泡洗浄出来なければ汚染と虫発生の原因になる

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パン、麺、点心など、小麦粉などの粉体を原材料とする工場では、水を使えないところが多い。また、海苔や削り節といった湿度を嫌う工場でも、環境湿度を上げないために水を使った洗浄はあまり出来ない。洗浄可能な工場でも、スパイス、調味料などの保管庫や汚れが多く出る調合室は泡洗浄出来ない。
しかしながら、こういった工場で多い旧来からの製造を行っている所で拭き取り検査をすると、かなり汚染されていることが多い、というよりも今まで見た中では全て汚染されていた。
では、旧来から長い歴史がある製造のままでいいかというとそうではない。
汚染された工場で製造すれば食中毒の原因になるし、小麦粉などの粉類は浮遊し工場の隅々に入り込む。粉類は虫の餌なので、虫の混入の原因になる。

955号 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-4 CCPの方法を変える

2018/09/14 14:56 に 加藤光夫 が投稿


例えば一ヶ月全てのロットを検査したら、安定してできることが検証できたことになる。
そこで、CCPを、槽の湯温と浸漬時間にする。もちろんアイテムごと、あるいは形、量によって一つ一つ検証してこの温度と時間を決め、これを表にする。
2キロの平たい真空パックより、500グラムの太いチューブパック(ロケットパック)の方が時間がかかる。ガラス瓶とパウチでは違う。パック内の食材の大きさや形でも違う。
こうすることで破壊検査を無くすことは出来るが、完全に無くすことはやめたほうが良い。
そのために、CCPはアイテムごとの温度と時間だが、製造上のオペレーションとして、ランダムに(例えば毎日3ロットなど)測定する。また、季節ごとに再検証をする、特に夏場は検査頻度を増やす、夏と冬の変化があればそれをCCPに反映させる、などの確認や微調整をする。

このようなステップで進めることで、検査と破壊検査のコストダウンと、安全の確保ができる。

954号 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-3 検査結果を見てからの進め方

2018/09/07 1:49 に 加藤光夫 が投稿


細菌検査

2パックずつ取り出したサンプルの一つは中心温度計で破壊検査したが、もう一つのパックは破壊していない正規の製品だ。この中で、中心温度の最も低かったパックと最も高かったパックを細菌検査する。

検査結果を見てからの進め方

細菌検査結果が目標とほぼ等しいなら、今までのオペレーションをそのまま続けるが、当初はある程度の期間、例えば一ヶ月、ロット毎に中心温度測定を続ける。
もし、目標と違うなら、改善する。
中心温度の最低と最高の違いが細菌検査結果に影響している場合、もう少しだけ殺菌工程を長くあるいは温度を高くする必要があるかもしれない。
細菌検査の結果が悪い場合、温度を上げる、あるいは時間を増やすなどの改善が必要になる。あるいは、パック前の作業の環境や食材そのものの問題がある場合もある。いずれにしろこの状態で今まで出荷していたなら、今まで無事だった幸運を認識して、すぐに改善する。
逆に、これならもっと温度を下げる、時間を短くするほうが良い(美味しくなる)という結果になることもある。しかしこの場合、安全のためには慎重に経時変化を確かめる必要がある。
また、もし温度を下げても問題なく、そのほうが味が良くなると確実に検証ができた場合でも、「味が変わった」というクレームにつながることがあるので十分に注意する。
この件で、かなり昔の話だが、戦前(第二次世界大戦前の話で恐縮だが)、牛肉の大和煮の缶詰のメーカーがあった。この原材料だが、それまで物資が不足していたので馬肉を使っていたのだ。馬肉を牛肉と偽って長期間製造していたわけだ。
そして、戦後しばらくして原料が安定してきたので、今度は本当の牛肉を原材料にして製造して出荷したところ、味が変わった、まずいなどと、大変なクレームが殺到した。
あのコカ・コーラでもかなり前だが、新しい味、新製品にして出荷したところクレーム殺到し、「クラシック」を出したこともあった。
このようなことがあるので、温度を変えるということは、味が変わってクレームになってしまう危険もある。そこで、もし変える場合には、新製品として出荷した方がいい場合もある。
いずれにしろ、安全範囲に、安定した殺菌が出来るように、基準(CL)を決める。

vol.953 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-3 中心温度測定

2018/08/30 18:34 に 加藤光夫 が投稿


いつものように加熱殺菌して、底と一番上にある2つの場所のパックを2つずつ取り出して一つをすぐに中心温度を測定してみる。
より詳細に調べる場合、中間にあるパック、それから熱湯が供給されている部分と最も離れている部分も測定してみる。どの程度の違いがあるか明らかになる。
中心温度計のセンサーは、先端部分ではなく、先端から大体5ミリ程度手前のところなので、挿し込む時に注意すること。
また、味液の中に野菜などの食材が入っている場合、中心部分に入っている食材の中心温度を測定する。

細菌検査

2パックずつ取り出したサンプルの一つは中心温度計で破壊検査したが、もう一つのパックは破壊していない正規の製品だ。この中で、中心温度の最も低かったパックと最も高かったパックを細菌検査する。

vol.952 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-2 投入前の浸漬槽内の湯の温度を測定

2018/08/23 19:07 に 加藤光夫 が投稿


槽の底と表層の温度を測定してみる。いつもの作業の投入前の状態で測定してみて、底と表層の温度が同じなら問題ないが、差がある場合は、安定した加熱殺菌のために、投入前に撹拌するなど、槽内の温度がどの場所でも一定になるように改善する。

投入前の製品の温度範囲を安定させる

湯槽に入れる前の製品の温度にバラ付きがあると、殺菌効果が不安定になる。
常温作業の後で入れるのか、冷蔵庫から出した状態で入れるかなど、投入前の温度をある程度の範囲に安定する必要がある。
いつもは常温作業の後そのまま入れるが、殺菌作業が待ち受けになった場合、その常温のまま待ち受けしたのか、冷蔵庫に入れたのかで、大きく違ってしまう。

vol.951 熱湯殺菌での破壊検査のコストダウンと安全確保-1 真空パック後加熱する製品に

2018/08/16 17:31 に 加藤光夫 が投稿


真空パック後加熱する食肉や魚介加工品、惣菜、漬物などは、加熱後の中心温度測定あるいは、熱湯の温度と浸漬してからの時間がCCPになる。
中小の工場でこれからHACCPに取り組むところは、温度測定のための破壊検査に戸惑うかもしれない。今まで経験的に行ってきていて問題は無く、加熱後の中心温度を測定していない、したことのない工場も結構あるようだ。
しかし、これからHACCPが制度化(義務化)になるし、安全管理の面からも、経験からではなく、科学的管理が必要だ。
熱湯殺菌の場合、どのように進めたらいいかステップを述べてみる。
HACCPを当たり前に行ってきている工場の方は、この温度測定をしていないところがあることを不思議に感じるかもしれないが、このような工場はまだあるのだ。

vol.950 非加熱食品のHACCP-13 浅漬

2018/08/09 16:42 に 加藤光夫 が投稿


浅漬けによるO-157事故について冒頭に述べた。
浅漬けは塩分が低いのでサラダと同じ扱いにしなければならない。
浅漬けでも原材料野菜の問題があり、この検証を確実にするにはやはり細菌検査を頻繁に行う必要がある。したがって費用がかかる。
この検査を費用の問題で少なくするためには、生産農場での管理になる。
浅漬けからO-157が出て、もしそれが原材料野菜からとなると、農場で汚染された可能性もある。元々野菜にO-157など無いのだから、何らかの形で野菜にO-157が入ったと推測もできる。
例えば、生産農家が、牛の畜産も一緒に行っている場合、牛の農場では牛の糞にO-157が入っている危険が十分にある。そこに入った農場の方が、その靴のまま野菜圃場に入ってしまったら、野菜がO-157に汚染されてしまう。この場合、履き替えることで対処できる。
あるいは、圃場に投入する堆肥だが、これは牛の糞を発酵させて作る。この発酵の時、60℃以上に発熱するので、細菌は死滅し、栄養だけが残る。しかし、まれに発酵しない場合もあり、これを使ったら、圃場はやはりO-157に汚染されてしまう。この場合は、畜産農場の堆肥製造中に温度計で検査すれば安全確認できる。
工場内での危害の一つに、味液の汚染がある。漬け込み液で、浅漬け用では当然塩度が低い。低ければ細菌が増殖する。そこで、味液を作るときの衛生管理と、頻度を決めた味液の細菌検査をする。

vol.949 非加熱食品のHACCP-12 サラダの場合追加する具材に注意

2018/07/26 19:33 に 加藤光夫 が投稿


生の状態の素材はカット野菜と同じ扱いにするが、それにポテト、りんご、エビ、ハム、チキン、海藻など、別の素材を組み入れるサラダは多い。この組み入れる具材の危害を慎重に分析する必要がある。
例えばポテトだが、ポテトをボイルしたあと、カット冷却する工程で汚染される危害がある。カットの機器、手作業なら包丁とまな板。そのあと野菜とミキシングする間に使う容器やスコップなどの道具が汚染されていたら危害になる。ミキシングしたあと加熱工程は無いのだから。
刻んだハムも同じで、作業者の手はもちろん、刻むためのナイフとまな板も重要だ。スーパーマーケットなどでメーカーから仕入れたサラダにこれらの具材を追加して製品化する所も多いが、店のバックヤードでの衛生管理が悪いと、ここで汚染した製品を作ってしまうことになる。
エビを入れたサラダなどで、追加する具材を加熱殺菌し、冷却してからミキシングする場合、このエビの加熱温度と時間をどうするかは、慎重にしなければならない。
入れるエビはサイズがある、サイズごとに、また、原材料のエビが圧縮板凍結の場合とIQF(バラ凍結)の場合、あるいは凍結した状態から加熱するか、解凍した状態からでも、作業と加熱が違ってくる。
小さいエビでは加熱後の中心温度を測定しにくいし、正確に測れない。なので、細菌検査で検証しておく必要がある。
加熱し、冷却し、ミキシングするまでの時間を置いたあと、細菌検査をする。

和え物も同じ扱いになる。
ほうれん草の和え物なら、ボイルしたあとの冷却から和える環境と道具、そしてパックが終わるまでの間の環境衛生管理が重要になる。

vol.948 非加熱食品のHACCP-11 カット野菜-4 バブル洗浄

2018/07/20 18:59 に 加藤光夫 が投稿


バブル(泡)を洗浄槽の中に入れ、泡と水流で野菜を回し動かして洗浄する方法を取っている所も多い。虫、ゴミの除去に有効だ。が小さいほど細かいところまで洗浄できる。
洗浄殺菌後からパックまでの工程が重要

洗浄殺菌したあと遠心脱水機での脱水をするところは多い。
この場合、脱水機に入れるザルが汚染されていると、せっかく殺菌した野菜を汚染してしまうことになる。
ザルの穴に汚染が残っていることが多いので、穴の中にスワブ(拭き取り用綿棒)を何箇所にも入れて拭き取ってから検査機に入れる。あるいは、スワブの色の変化での検査でも同じだ。この検査をOPRPにしている所も多い。ATP検査の数値では200あるいは500以下にしているところが多い。

vol.947 非加熱食品のHACCP-10 カット野菜-3 洗浄殺菌での問題と解決例

2018/07/13 16:16 に 加藤光夫 が投稿


原材料の外葉や根をトリミングし、一時洗浄をする。これで泥や虫を落とす。
このあとそのまま殺菌洗浄に行く場合もあるし、カットしてからの殺菌洗浄もある。
この殺菌洗浄水の濃度、洗浄時間、そして温度の組み合わせを複合したCCPにするところが多い。
殺菌水は、次亜ソー、電解水、オゾン水、その他各種の機能水を使っている。
洗浄殺菌条件の組み合わせは、出来た製品の細菌検査による検証をするが、これが野菜によって違うものがある。
ある工場ではかなりのアイテムの野菜を製造しているが、かなり以前にHACCP管理をスタートしたときに検証したところ、2種類の野菜の検査結果が悪い。
カットの状態や野菜の構造から来ているようなのだが、改善の必要が出てきた。
この例では、4層の洗浄殺菌機での時間を、この2種類だけ倍にしたら解決した。

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