vol.896 CCPの頻度監視と連続監視-3.待ち受け時間での温度上昇も不安定

に 加藤光夫 が投稿


ハンバーグの場合、パティフォーマー(成形機)から出て来たパティは、ある程度安定していても、次のコンベアオーブンに入れる工程で、待ち受け時間がある場合、すぐに投入するのならプラス4℃程度だが、ボトルネック状態(待ち受けが連なって渋滞してしまう)だと、加熱調理の作業場所の温度は高いので、7℃以上になってしまう、といった状態であれば、やはり調理後の状態は不安定になってしまう。
別の面では、製造アイテムが変わる場合、例えば110グラムのハンバーグから160グラムのハンバーグに替える場合、コンベアオーブンの設定を間違えたり、設定直後が不安定という場合も、問題が出る可能性がある。

vol.895 CCPの頻度監視と連続監視-2.食材の安定性とは

2017/06/16 18:58 に 加藤光夫 が投稿


例えば鶏の唐揚げを調理する場合、原材料が冷凍で、半解凍してからフライヤーに投入する場合、マイナス5℃±2℃程度なら安定してできるだろう。しかし、マイナス3〜10℃などという状態だと、調理後の中心温度がかなり変動する。この場合に安定させるには、油の温度を低めにしてコンベアのスピードを遅くすればある程度安定する。しかし調理時間がかかるのでコストは上がる。
もう一つは食材の形状と質量だ。
唐揚げ用のカットの重量が20グラムプラスマイナス3g程度に揃っているならいいが、15〜30グラムなどと不安定だと、やはり調理後の状態が不安定になる。
形状では、コロッと丸い状態と、薄いスライス状態では、たとえ重量が安定していても、調理後は不安定になる。丸ければ調理時間をかけなければならないし、薄いのを丸い状態と同じように調理したらオーバークック(過加熱)になってしまう。

vol.894 CCPの頻度監視と連続監視-1.連続監視は全製品の安全確保

2017/06/09 18:40 に 加藤光夫 が投稿


CCPのモニタリングで、牛乳はプレートを通して加熱殺菌するので、連続監視している。
スープやソースでも、加熱工程を通過させた後パッケージやボトリングするなら、これも連続監視になる。
これに対して、コンベアオーブンやコンベアフライヤーでの調理でよく行われているモニタリングは、例えば中心温度を30分毎に確認する方法だ。
しかし、最も良いのは、こういった調理でも連続的にモニタリングすることだ。連続監視あるいは管理できるなら、全製品の安全確保が出来るからだ。
例えば、コンベアフライヤーで連続監視を行うには、揚げ油の温度とコンベアのスピードをモニタリングすればいい。この温度とスピードの組み合わせをCCPにする。そしてランダムあるいは頻度を決めた加熱後中心温度の測定をPRPにしてもいい。
この場合、投入する食材の安定性が必要になる。

vol.893 次第にコストダウンになる汚れの発見から改善までの手順-5

2017/06/02 18:31 に 加藤光夫 が投稿


ステップ4 問題箇所が減っていったら

洗浄手順を決め、継続していくと、拭き取り検査で常に合格になる場所が増えていく。安定して合格になるようになった場所は、拭き取り検査はやらなくてもいい。せいぜい半年に一度程度の確認程度でよくなる。
但し、その手順でできる力量者が必ずやらなければならない。そして力量者を増やしていくのだ。
こうなってくると、拭き取り検査の場所が減っていく。コストダウンになるのだ。

ステップ5 ランダムに拭き取り検査をする

冒頭に述べた工場で最初に百箇所を調べたが、このステップで改善を進めていた結果、1年ほどしたら工場内の殆どの場所が十分合格のレベルに達した。そして洗浄時間が以前よりも短くなったのだ。合理的な手順にシェイプアップされてきたからだ。
最初は百箇所、次に毎週10箇所、次に毎月10箇所をランダムに検査、というように進んできた。
工場内がきれいになり、問題が減り、洗浄作業も合理化して早くなり、検査コストも減った。

vol.892 次第にコストダウンになる汚れの発見から改善までの手順-4

2017/05/25 17:03 に 加藤光夫 が投稿


作業と頻度の工夫

何人もかかって数台の泡洗浄をするよりも、1人でやったほうがこの時間をうまく利用できる。ということはコストもかからないことになる。
オーストラリアのある大型のと畜場では、20ほどの大型冷蔵庫がある。この冷蔵庫内を洗浄しているのはたったひとりだ。
1人で、1日かけて、一つの冷蔵庫を徹底的に洗浄する。そして次の日は隣の冷蔵庫、というように進めていくと、全ての冷蔵庫内の洗浄が終わるのに1ヶ月かかる。
そして、冷蔵庫内の洗浄頻度は食肉の場合1ヶ月程度が適切だ。一周りしたら、また最初に戻って始めるのだ。コストはかからず、頻度も適正で、洗浄の力量もしっかり出来ている担当者がやっている。

場所に合わせた洗浄

壁や床、カーテンといったところは、上から下と周囲から泡をかけてから時間を置き、同じ手順ですすいでいけばきれいになる。ブラシをかけなくてもいいから、傷まず、長持ちする。
調理器具だと、泡をかけ、ブラシをかけてからすすぐ、となり、ブラシ分が一手間かかる。
製造機械だと、分解洗浄になる。分解し、粗ゴミを掃除し、泡をかけ、そしてすすぐ、ということになる。分解も、毎日の分解と、毎月の分解と、頻度が違うものもある。
こういった洗浄対象に合わせた手順を拭き取り検査で検証しながら改善していく。

vol.891 次第にコストダウンになる汚れの発見から改善までの手順-3

2017/05/18 17:40 に 加藤光夫 が投稿


ステップ3 改善の方法

短い時間で、きれいに

改善のコンセプトは、短い時間で、きれいにすることだ。ただきれいにするという目的だけだと、洗浄の手間が無駄にかかることになりかねない。
上から下へ、排水溝から離れたところから排水溝に向かって、という方向を決めれば、戻ること無く、1回で綺麗にできる。
というのは、あちこちで洗浄の現場を見ていると、体や手は忙しく動いてしっかりやっているようにみえるが、よく見れば、一度流したところをもう一度やったり、汚水を逆流させたりしていて、無駄な動きがかなりある実態を見ることも多い。

泡洗浄の泡を貼りつかせる時間

次に、洗剤を使った泡洗浄にすべきだが、泡を貼りつかせる時間が重要なのだ。
洗剤の泡は20分ほど貼りつかせておくと、汚れを浮き出させて、後は軽く流すだけできれいになる。
ある工場で泡洗浄を導入したが、思うように汚れが落ちないという声を聞いて調べたら、泡をかけてからすぐに流していることがわかった。そして20分の時間を置いたら、すぐに良くなった。
20分ということは、時間がかかると考えるかもしれないが、工場内全てに一気に泡をかけることは出来ない。1つの泡洗浄機で順に泡をかけていくわけなので、端から端までかけるのに時間がかかる。上から下、排水溝に向かって、という原則どおりにかけ終わったら、最初にかけた場所は既に十分時間が経っているので、時間を無駄にすることはない。

vol.890 次第にコストダウンになる汚れの発見から改善までの手順-2

2017/05/12 17:57 に 加藤光夫 が投稿


ステップ2 特に危険な箇所の洗浄に集中して改善

特に危険な箇所は、加熱殺菌後の冷却からパッケージまでの間の工程など、製品を汚染すると大問題になる場所にある器具や製造装置、あるいは製造途中の食品を置く場所などになる。
これは製造製品によって異なるので、特に清潔でなければならない場所を特定する。
問題箇所が分かったら、そこの清掃洗浄手順を一つ一つ丁寧に改善していく。

次第にコストダウンになる汚れの発見から改善までの手順-1

2017/05/04 15:46 に 加藤光夫 が投稿


拭き取り検査をやってみたら、そこらじゅうが不合格で、どう対処していいかわからなくなった。拭き取り検査は手間も含めてコストがかかる。しかし放っておいたら問題になる。とにかく徹底的に洗浄をするように指示すれば、これまた時間もコストもかかる。
拭き取り検査を始めた途端、こうなってしまう所も多いようだ。
製造環境を綺麗に出来て、コストもそんなにかからない方法はないものだろうか、となる。そこで、そのステップを探ってみよう。

ステップ1 拭き取り検査をできるだけ多くの箇所でやってみる

拭き取り検査の方法は、スタンプ検査、シート培地、ATP検査、スワブなど、どれでもいい。最も簡単なのはスワブで、専用の綿棒で拭き取った後の色の変化で判る。数値で分かるのはATP検査だ。シート培地でもパソコンで数値化出来るシステムも出て来ている。
ある工場では最初に百箇所をATP検査したら、不合格がかなり出て来て、これは大変だとなった。しかし、これはいいきっかけになり、どこがどれだけだめなのか、汚染されているのかが明らかになった。

vol.888 加熱からパックまでの重要工程-3 コンベアとコンテナの洗浄

2017/04/20 18:19 に 加藤光夫 が投稿


製品を直接乗せるコンベア、あるいは入れるコンテナには2つあると考える。
殺菌前か、あとか、の、2つだ。
殺菌前のコンベアが多少汚染していても、そのあと殺菌工程があるなら(僅かな汚染はあるものの)、大丈夫だ。
しかし、殺菌後、パッケージまでの間でコンベアを使っていたら、そのコンベアの汚染がそのまま製品に影響する。
前述した事例のすべてがこれに関係する。
コンテナの場合、洗浄殺菌したものを使う。使い回しはやってはいけない。
コンベアの場合、連続して回転しているので、前述のマルチスライサーのように時間を決めて洗浄するといい。しかしながら、コンベアの洗浄や、コンベアそのものの交換は、時間がかかる。
そこで、自動洗浄が出来るか、ということになる。
コンベアの自動洗浄機はあり、コンベアラインの中に設置して、回ってくるコンベアを常時洗浄する装置だ。これは大型のコンベアラインにはオプションとしてもあるのだが、中小規模のラインに設置できるものはあるものの、結構高額だ。
簡易版で小型低額のコンベア自動洗浄装置はあるメーカーで開発が進められていて、2017年春ぐらいには完成する見込みだ。情報を得ている多くの食品工場では待ち焦がれている。
このコンベアの汚染対策を今までどうしていたかというと、多くは気が付いていないまま来ていたようだ。

温湿度の自動監視<良い監視システムの紹介も兼ねて>

2017/04/13 16:40 に 加藤光夫 が投稿   [ 2017/04/13 20:42 に更新しました ]



食品工場にとって温湿度は、製品の安全性の確保に重要だ。
湿度は、多くの食品工場で、天井裏が夏季に高湿度になり、結露の落下、漏電、ひどい場合には水溜り状態になって天井板の落下にまで及ぶ。
天井裏の対策は、扇風機や除湿機を設置するが、これは天候との関係で、常に変わる。天気が良い日は空気を通し、雨の日は除湿機を動かす。
工場洗浄後の除湿をしないとカビの問題になるが、何%まで下げるか、あるいは下がるかについても、天候との関係に左右される。
この温湿度の監視は、従来は例えば2時間毎に確認し、記録を書き込んでいた。しかし、このための人的コストはかなりのものになるし、記録も紙に書き込んでいたのでは、傾向を監視しにくい。
手間がかからずに監視記録が出来、傾向も分析でき、低コストで済むものがないか、潜在的なニーズが高まっている。
そんなところに、以前から良いなと見ていた「ACALA」という、温湿度をクラウドで統合監視記録できる一つのシステムが、この程「第29回 中小企業優秀新技術・新製品賞」優良賞を受賞したというニュースが入ってきた。
これは、手のひらに簡単に乗る電池内蔵(5年ほど持つという)のユニットを、監視する場所に置き、指定時間間隔(初期設定は1分ごと)でクラウド経由でパソコンに記録するものだ。
おまけに問題が起こりそうになるとアラームまで出せる。
低コストの点では、リースなので、初期コストがかからない。
料金が安いので、多くの台数を簡単に設置できる。
遠隔で監視が出来るので、委託工場にも置ける。配送車といった動体でも使える。
天井裏に置いておき、湿度監視による除湿機の運用にも使える。
この監視システムは現在受賞記念のキャンペーンもやっている。
詳しいシステムの紹介ページは<https://tmcn.jp/>
問い合わせは「FD042017」というキャンペーン番号を入れて以下へメールして下さい。
<info@tmcn.jp>

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