おいしい温度について

2013/05/24 16:47 に 松本リサ が投稿
ビールのおいしい温度は、摂氏6度といわれている。私はこれよりも少し低めのほうが好きだが、ビールによってもこのおいしい温度は違ってくる。黒ビールは、8度から10度ぐらいの、少し高い温度のほうが味があっておいしい。白ワインはどうかというと、低価格低品質のあまりおいしくないのは、6度ぐらいのビールと同じ温度で飲んでしまえば、まずさはわからない。しかし、高品質でおいしい白ワインになってくると、ワインのおいしさを楽しむために、10度、12度と、高くなってくる。おいしい白ワインを6度などの温度で飲んだら、もったいない、味を楽しむことが出来ない。いい白ワインは低温ではフレーバーが出てこないのである。
赤ワインは室温で飲むと香りを楽しむことが出来る。常識だが、全てがそうだとは限らない。ボジョレーの軽いものなどは、10から15度ぐらいに冷やしたほうがおいしい。冬、スキー場などで体が冷えているとき、安い赤ワインを日本酒と同じように燗をつけて「ホットワイン」で飲むのも好きだ。

豆腐を冷奴で食べるとき、何度がおいしいかだが、高品質の豆腐だと、15度ぐらいがおいしい。安い豆腐は、5度ぐらいに冷やして、冷たいまま食べてしまったほうがおいしく感じる。ハンバーガーのマグドナルドで出てくるコーヒーは何度かというと、80度というマニュアルになっている。実際に温度計を忍ばせてもっていって計ったら、82度で、十分に合格だった。チキンの唐揚げの仕上がりの肉中温度は、72度がいい。本当はもっと低い67度ぐらいの温度で、数十秒その温度を保持すると、肉汁が逃げなくて、ジューシーでおいしいのだが、少し間違うと食中毒のリスクが出てくるので、これがいいだろう。ローストビーフは好みがあるが、ピンク色よりも少し赤身がかった色に仕上げたいなら、48度といったところだろう。

といったように、飲み物、食べ物を、一番おいしい状態で楽しみたいのならば、その食品の状態によって、品質によって、温度が違ってくる。同じ価格で買うのなら、その一番おいしい温度を知っていたほうがいい。しつこくおいしさを楽しむのである。売る側になった場合は、その温度を顧客に教えたほうがいい。

どうやって温度を計るのかですって?料理道具店にいけば、最近は数千円でデジタルの素晴らしい温度計が売っているので、これをいつも持ち歩いて、「おいしい温度」を見つけるのを趣味にすればいいんです。

「うふうふ」1999年4月号
Comments