海外のオーガニックミートで日本に入っているもの

2013/05/25 16:17 に 松本リサ が投稿
牛肉でオーガニックの認定を受けていて日本に入っているのは、コロラドのコールマンナチュラルビーフだ。コールマンビーフは米国内でも最も老舗のオーガニックビーフで、連邦政府の認定第一号を取れるだろうといわれている。米国内のフードサービスやナチュラル食品の流通業で販売されている。日本には牛肉が自由化になった直後ぐらいから入り始めていて、オーナーレストランなどで使われている。オーガニックのものと、ナチュラルな物の2種類あり、もちろん認定されているオーガニックの人気があるが、価格的にその下のランクであるナチュラルを使っているところもある。レストラン以外では、夕食宅配のヨシケイにも流れており、切り落としで使われている。

ニュージーランドでは、バイオダイナミックスという組織がオーガニック製品の普及、認定をしている。牛肉では、牧草だけを食べさせた牛が一般的である、オーガニックグラスフェッドビーフということになる。穀物を使っていないので、価格も安い。この土地には、魚カス、ハーブカス、海草カス、雌牛の角と糞を半年間発酵させた「プロダクト500」と呼ばれる有機肥料などを、広大な牧場にまいて土地を肥沃にしてよい牧草を作っている。日本にはこの牛肉を使って現地工場でハンバーグを作り、輸入されている。このオーガニックビーフのストリップロインなど、ロイン系の部位はニュージーランド国内で消費される。以前日本にも入れようという動きがあったのだが、大きさなどの規格が不揃いだということで、うまく行かなかった。味はとてもいいのだが、残念なことである。

豚肉では、いまのところオーガニックの認定を受けたのが日本に入ってきたという話は聞いていない。鶏肉では、一部が日本の新しい機関によって認定されているが、まだ本格的ではない。鶏肉では鶏舎で育てるのではなく、地飼いが盛んになってきており、有機飼育の鶏肉ということになる。赤鶏系が人気である。オーナーレストランではこだわりのある地鶏を扱うのは自然な流れである。

モスフードサービスは「ミネラル野菜」と呼ぶトマト、レタス、オニオン、ピーマン、キャベツ、サニーレタス、レモンなどの有機野菜を全面導入したが、同時にパティについてもナチュラルビーフにする。これは、タスマニアの自然牧草だけで育った牛を使ったパティである。

オーストラリア、ニュージーランドでは、ナチュラルな農畜産が普通のことで、化学薬品や除草剤を使うのは嫌う。一般に生産されているのはナチュラルなもので、そのうえ更に有機肥料を使った農畜産物があり、更にそのうえに、認定されたオーガニックがある。次第に価格は高くなり、購入量などの契約も厳しくなるから、ある程度低価格で日本依導入するなら、一般的なナチュラルのものを使えばいい。

柴田書店「月刊食堂」97/9月号、追加原稿より
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