骨付きスネ肉を丸ごと使った「オーソブッコ」をメニューにいかが?

2013/05/25 16:45 に 松本リサ が投稿
本来は仔牛の骨付きスネ肉を丸ごと煮込んだ料理であるが、仔牛のスネ肉は数が少ないし、特に日本では仔牛そのものが少なく、その骨付きスネ肉などは貴重品の部類に属するほどなので、普通の牛の骨付きスネ肉が一般的になっている。

骨付きスネ肉は、丸ごとのものと、クロスカットといって、骨に直角に少なくとも3センチ以上の厚さにカットをする。東京になる有名なイタリアンレストラン「アントニオ」のオーソブッコは、モモの近くを使うので、丸型のサーロインステーキのような大きなカットが出てきて、この場合の厚さは1センチぐらいである。

このスネ肉を、野菜と一緒に長時間煮込んだのがオーソブッコである。調理は、厚手のフライパン、あるいは煮込み鍋でスネ肉の表面に焦げ目を付け、トマトジュース、又はヴイヨンスープをベースに、野菜、香味野菜、スパイス、ハーブなどで、長時間煮込む。丸のままのスネだったら、一晩はゆっくりと煮込む必要がある。ヴイヨンスープだとさっぱりとした仕上がりになる。好みで、最後に醤油を少したらすと日本人向けの落ち着いた味になる。

このメニューは、骨付きのスネ肉が今の流通ではあまり無いのだが、Tボーンステーキのような高価な部位を特殊な形にカットをするのではなく、スネを骨付きのまま取ればいいのだから、注文はやりやすい。価格的にも低価格になる。それを煮込むことによって大きな付加価値を付けるのだから、旨味のある商品にもなる。

肉のサプライヤーは、前と後ろのスネの関節の上部で切り落とし、そのまま納品するか、クロスカットの場合は上部と先端のゲンコツ部分をカットをしてからクロスカットをする。先端の部分と丈夫では骨と肉の比率がかなり違うので、一本をセットで納品しないとうまく行かない。調理するほうで先端部分と上の方の部分をうまく組み合わせて使ってもらわなければならない。

レストランにおいてこのメニューをやるには、かなり手間が掛かるので、置いてある店は皆高級店ばかりである。しかし、もしこのメニューが調理済みでレストランに届くならば、取り入れる店はあるだろう。センターで調理するためには、直火で煮たのでは徹夜になってしまい、大きなコストがかかってしまうので、人手無く長時間調理出来る電気を使った低温の輻射熱オーブンで無人で煮込むほうがいい。一晩煮込めば出来る。

出来上がったものを、一人前づつパッケージをして、凍結あるいはチルドで納品すればいい。レストランではオーダーが来たら加熱だけして提供する。カットをしない丸ごとのスネ肉は数人のテーブル用、あるいはパーティメニューとして売り込んだらいい、ボリュームのある名物メニューになること請け合いである。

食肉通信 96/12月号より
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