泡洗浄と自動乾燥で効率化とコストダウン
食肉加工工場でミートグラインダー(チョッパー)の洗浄を始めた。
本体からホッパーとトレイをとり出し、ホッパーを分解し、バットに乗せてシンクに持って行き、刃やプレートと一緒に洗剤を使ってブラシ洗浄し、水切りをして、タオルで拭きあげ、しばらく置いて乾燥させる。本体は重いので洗浄せず、拭きあげた。ホッパーとナイフなどの部品が乾燥したようなので、本体に持って行き、組み立てて、消毒して仕上げ。他の機器の洗浄も同じように終わり、やっと帰れる。壁や床洗浄も含めて2時間かかった。
これが一般的な清掃洗浄なのだが、ある大型工場ではこれが3時間かかっており、トップから「何故そんなに時間がかかるのか、2時間以内に出来ないのか?」という指示が出た。これはいい加減にして時間短縮をしろと言っているのではなく、欧米のクリーンな衛生管理を熟知した上で言っている。効率を上げた上で時間短縮というコストダウンをしろと言っているのだ。
ブラシでなく、フォームガン洗浄
オーブンなどの焼成機、フライヤーやダクトなど、焦げ目や油煙が付く機器は、次第に汚れがこびり付き、ちょっとやそっとで落ちなくなっているのをよく見かける。これを落とすのに金たわしを使ってごしごしやると、焦げ目は落ちるのだが金属表面に細かい傷を付けることになるので、今度は汚れが着きやすくなる。この連続でますます汚れやすく、洗浄が大変になる。
ある食品工場では工場の改修をきっかけにコンベアオーブンなどの多くの機器をフォームガン洗浄に切り替えることにした。こびりついた汚れを磨いてピカピカツルツルにしてからフォームガンで泡を吹き付け、20分ほど泡が汚れを浮き出させたあと、水ですすぐだけで簡単にきれいになる。コンベアベルトやプーリーについた焦げ目がベルトが外せないため洗いにくく、どうしても焦げ目が次第に付いてきてしまっていたのだが、フォームガンにしてからそんなことはなくなった。
分解洗浄後、組み立てない
冒頭のミートグラインダーの例で、部品を洗浄後、何故組み立てなければならないのか? 機器を使用するのは翌日なのだから、分解されたまま帰ってもよいではないか。あるいはバットに乗せたまま冷蔵庫に入れれば、細菌増殖しないし、乾燥する。大きな部品も翌朝までしっかり冷やされているから、状態の良いひき肉が出来る。
機械から部品を外し、機械本体と部品から粗ゴミを取り去ってから機械本体の横にメッシュ底のサンテナなどに置き、フォームガン洗浄を一緒にすれば簡単だ。
自動乾燥
水すすぎ後、タオルの拭きあげはしないで、自動乾燥させる。分解したままなら乾燥も早い。
タオルは少しでも汚れていたら、せっかく洗浄した機器を汚すことになる。タオルの洗濯殺菌もコストがかかる。布のほつれも異物混入になる。使い捨てタオルならいいが、コストがかかる。
機械本体と取り外した部品を一緒にフォームガン洗浄したあと、壁、ビニールカーテン、床と、全体もフォームガン洗浄するのに20分ほどかかるのだったら、ちょうど泡が汚れを浮き出させた頃なので、今度は最初に泡をかけた所に戻って水で流して行けば、もう20分。この後、自動乾燥にする。
自動乾燥といっても簡単で、扇風機、空調、除湿機などをタイマー設定して帰るだけ。食肉加工工場の例なら、2時間かかっていたのが、40分で終わり。
画期的なフォームガン洗浄器も登場
フォームガン洗浄機は今まで百万円ほどする大型機、20万円弱程度の中型機があり、小型器は水圧を利用したものが3万円ほどであった。小型器は中小工場や大型工場の初期に使うのに便利だが、水圧利用は泡の状態が悪く、対象面に泡がへばり付かないですぐに落ちてしまうという欠点があった。
そこに、コンプレッサーをパワーにした「エアムースガン」が登場した。これは今まで洗車などで売れいていて、ほんの一部の食品工場で使っていたのを、本格的な食品業界への販売ルートに持って行ったものだ。
泡の状態は非常に良く、窓ガラス壁面に吹き付けても落ちてこない。泡の状態も小さなレバーだけで調整出来る。付属の小型タンクには洗剤の希釈液を入れるが、大量に使う場合はキャスターに乗せた大型タンクからの吸い上げにも出来る。(価格4万円弱程度。問い合わせは
http://www.foodesign.net/awatoiawase.pdf
コンプレッサーノズルを各作業室に配備している工場はかなりあるのでそのまま利用出来る。無い場合でもコンプレッサーと配管工事にそれほど費用はかからない。
効果的、コストダウンになる洗浄手順
準備:機器と、分解した部品から粗ゴミを落とし、分解した部品はその機器の側にメッシュ底のサンテナなどに乗せて置く。
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フォームガン洗浄:機器と部品、壁、床の壁側から排水溝に向かってフォームガン洗浄。
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すすぎ:同じ順で、水ですすぐ。水撒きホース等を利用する。
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自動乾燥:(床に水溜りが出来る工場では、ワイパーで水切り後)扇風機、エアコンなどのタイマー設定セット、あるいは冷蔵庫乾燥セットして終了、帰る。
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翌朝機械は組み立て、殺菌して、作業開始。
フォームガンによる画期的なコストダウン洗浄を考えてみませんか?
著作:株式会社 フーズデザイン 加藤光夫