東北出張が終わったあと、週末も含めて数日間スケジュールが入っていなかったのを幸い、レンタカーで北東北のレンタカージャーニーをすることにした。
北東北とは、秋田県や岩手県の北側から青森を指すようだが、青森の北側を考える人もいる。
その最も北の果て、下北半島の西側突端、大間に行った。本州最北端だ。
大間はマグロで有名で「大間のマグロ」といったら最高級のマグロを指す。銀座の高級寿司屋で大間のマグロの大トロを頼んだら、1カン数千円になるという。
大間に着いたのは12時半で、この前に仏ケ浦というすごい断崖絶壁の下の果てにある美しい岬に行ったので、たくさん階段を歩き、腹が減っているので、体調腹具合最高潮。
以下、私のブログから抜粋。
仏ケ浦でたっぷり歩いて腹減っていたので、ガラッと飛び込み、メニューを見たら「大間のマグロ盛り合わせ4,800円」がある。
「浜寿司」大間町大間69-3 0175-37-2739
トロ2カン、中トロ2カン、赤身4カン、鉄火巻き1本分。
この値段は安い。元気に注文。
カウンター目の前のネタケースの上にドーンとマグロの塊が置いてある。
カウンターには私以外に、京都から来たというリタイア後の夫婦旅行といった客と、後ろにおじさん3名のグループがいるが、裏の宴会場にはかなり客が入っているようだ。
大将、マグロの塊からサクをとり出し、切り身にし、威勢よく声を出しながらせっせと握っている。なるほど、このようにすると、マグロの塊の表面の温度がおいしい温度まで上がった時に握れるわけだ。塊の中はまだ冷えているので、温度管理上は大丈夫だ。外に出ているのは衛生管理上は問題だが、そんなこと、ここで気にしてはいけない、目的は大間のマグロを味わうこと。おいしいものは安全だ。
はい、お待ちどうと、皿の上はマグロの海。
これがぜーんぶ大間のマグロ!!
まずは赤身から。
マグロの温度は適度に上がり、舎利は小さめ、口に入れるとさっぱりとろり。
よく噛んで味わおうと思っていたのに、あっという間に無くなってしまった。
つるりと赤身1カン。
次は中トロ。この脂のさっぱりさというのは何だろうか。
さて、大トロ。
私は普通大トロは注文しない。脂がしつこくて否なのと、大体高すぎる。べたっとした脂に何であんなに金を払うのかわからない。
ここの大トロの脂は、透明で、さわやかだ。まがっていない、素直な、まっすぐな味だ。濁っていない、ドロついていない。透明だ、つややかだ。
マグロ大トロ一直線。
海苔の風味素晴らしい鉄火巻きをひとつ食べ始めたら、ジーンと、うるうるしてきた。マグロの品質、熟成、温度、切り身と舎利の量、これらが素晴らしいバランスで組み合わさっている。
本当のマグロって、こういうもんなんだ。
どうしよう、これから先の人生で、マグロ食べるたびに大間の浜寿司を思い出すことになってしまう。どうしてくれるんだ大将。
大将「そういってくれると、うれしいですねー」
今日食べたマグロは、200キロ級で、熟成1週間だということ。
皆さん、大間に行ったら、浜寿司行って、大間のマグロ盛り合わせをぜひどうぞ、幸福絶頂のあと、気がついたら不幸になっています。
大将に「なぜ、大間のマグロはおいしいのか?」と聞いたら、
「多分、津軽海峡の潮が強いため、たくましく泳いでいるからじゃないですか?」
これは、玄界灘や鳴門の渦潮の鯛とか、豊後水道の鯵や鯖も同じだ。
人間も、鍛えられたらたくましくなる、甘やかされたらダメになる。
この後、青森に帰って、青森のおいしい居酒屋で有名な「郷土料理だるま」青森市青柳2-3-12 017-776-2345 に行ったら、「きんきんの姿焼き」がある。キンキの炭火焼きだ。四千円。かなり大きなキンキなので、これなら安い。他のメニューをいっさい頼まず、これに集中。
カウンターの中でお姐さんが大きなキンキを鉄串に刺し、左手を伸ばして十分に距離を置き、右手で塩を上の方から投げるように振りかける。土俵の力士のようだ。こうすると均一に塩が魚に振りかかる。ただし半分以上、もしかすると7割方床に落ちているけど。
皮はパリッと焼け、実はしっとりと柔らかい。
ここのキンキは、食べていくと透明な脂が皿の下に溜まっていく。上質な脂だ。
そこで、白身を箸ではぎ取ったら、ちょっと押し崩し、溜まった脂を絡め付けて食べると最高。
脂は食べ物の品質を決める。
新宿伊勢丹本店で時々イタリアンフェアがあるが、この時わが家は何があっても買い込むものがある。「ラルド」だ。
ラルドとは、英語で言えばラードになるが、豚の脂。といってもただの豚の背脂肪ではなく、大理石の漬込み槽に、塩と香辛料で漬込んだ高級品だ。
そのままスライスして酒のつまみにすると、真っ白くつややかに光るラルドの味は最高で、冷ために冷やした白ワインがあう。また、フライパンでちょっと加熱するととろとろに食べられる。これでシチューやトマトベースのスープなど作ったら最高。炒め物に使うのも素晴らしい。
ロシアでは、豚の背脂を1センチぐらいのスティック状に切り、壺に塩漬けにしておき、魚を焼く時その脂で焼く。塩味と脂肪が適度に魚とあう焼き魚料理を作っていると聞いている。
脂肪のおいしさを、製品開発、メニュー開発に活かしたらいかがでしょうか?