特に水について
使用する水には2種類ある。水道水と井戸水だ。それぞれの対応をここで行う。
水道水を蛇口からそのまま使っている場合には、水道水そのものが消毒されているので問題はないが、水道水を受水槽に受けている場合、蛇口からの水質検査が必要になる。受水槽にいったん入ると、そこである程度の時間ストックされるので、使用するまでの間に問題が起こる可能性がある。建物天井に受水槽を設置していて、定期的な検査で突然水の汚染問題が起こったので調べてみたら、受水槽の一部が壊れていて、そこから鳥が飛び込んで死骸となってそれが汚染したのだ。
井戸水の場合、水源と蛇口からの水質検査が必要になる。数年前に埼玉の幼稚園で使っていた井戸水にO-157が入っていて、これを飲んだ園児が死亡した事件があった。一般的な食品工場では半年に一度とかある程度の期間の頻度にする。
東北のある製氷工場では原料として地下水を使っている、井戸水が原料のすべてなので、毎朝原料水のチェックをしている。検査は24時間かかるのだが、氷が出来るまでに48時間かかるので、万一何か問題があっても間に合うことになる。
米国の水産では漁船に積む氷を作る原料水のチェックが厳しい、採った魚介が冷やすために氷で汚染されてしまってはならないからだ。氷は水の検査が最も厳しいが、一般的な食品工場では、定期的な検査を行うことだ。殺菌または浄水装置を使う場合、定期的点検と維持が必要になる。殺菌システムが故障していたら問題が出るからだ。
1982年、札幌のある大手スーパーで起きた、一度に7千人以上の食中毒事件の原因は、店舗一階の排水管のふたを締め忘れた個所があり、そこからし尿が混ざった汚水があふれ出して、付近の地中に浸透した。これが井戸水の槽にできていた亀裂から入り込み、この水が使われて食中毒になった疑いだ。この水は、野菜を洗い、魚を洗っていたために、一気に大量の食中毒になってしまったのである。
O-157は、家畜が起因になるのだが、カイワレやイクラの事件でわかるように、全く関係のない食品が問題になることが多い。これは、水が媒介になる可能性が高いからである。