しかし、もしボルトのねじ山の規格が、各国で勝手にやっていたら、こうはいかない。そのボルトを日本から取り寄せなければならない。
この問題を解決しているのがISOだ。
国際的な統一規格を決めているおかげで、グローバルな交易が出来ている。日本国内ではこれをJIS、日本工業規格として普及している。
カメラを持っていて、夜景を取ろうと思ったとき、シャッタースピードが遅いから、ブレないようにするため三脚が必要だ。三脚が無いとき、もし雨傘を持っていたら、先端を外して、そのネジ穴にカメラを取り付けることが出来る。同じ規格だからだ。傘が臨時の一脚になる。
では、ほとんど全てISOの規格で世界は成り立っているかというとそうではない。
長さ、重量の規格では、メートル法が世界的な標準だ。1メートルという長さを決める前は、国別どころか、同じ国の、同じ都市の、業界別に、別々の規格を使っていて、混乱このうえなかった。
そこでフランスが、二人の科学者を中心とした地球の赤道から北極までの距離(実際には、その一部の長さの、フランスの北端からスペインの東端まで)の測量プロジェクトを、7年かけて行ない、1メートルの長さを決めた。
新しいことに変わるときのいつもの民衆の抵抗にあいながらも、メートル法は世界に広がった。しかし、いまだ、経済大国で受け入れていない国がある、米国だ。ポンド、マイル、ガロンで成り立っている。何度かメートル法移行の動きはあったのだが、全部挫折。
これで、大失敗した有名なプロジェクトは、以前、NASAの火星探査機が行方不明になったことがある。原因を調べたら、メートル法で行なっていた部署と、マイルでやっていた部署があって、距離規格の違いで失敗したわけだ。
食品もグローバルだから、統一規格が必要になってきた。